【動画・全建協連 ユニフォームデザイン】性別問わず「かっこいい」をカタチに | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【動画・全建協連 ユニフォームデザイン】性別問わず「かっこいい」をカタチに

 

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 ファッションで建設業界に新風を--。全国建設業協同組合連合会(全建協連、青柳剛会長)が主催する「建設業で働く女性のためのユニフォームデザインプロジェクト」の入賞作品発表会が2月22日、東京モード学園コクーンホール(東京都新宿区)で開かれた。コロナ禍でも建設業の魅力を発信し続けなければならない。業界・世代の垣根を越えて、そんな思いを形にした。

お披露目の演出は学生たちが考えた

◆利便性に配慮、デザインで関心引く/求められる働き方の多様性 

最優秀賞の作品は「ユニセックスデザイン」

 プロジェクトは5年ぶりの再スタートとなる。新3K(給与・休暇・希望)に加えるもう一つのK「かっこいい」を“カタチ”にするため、東京モード学園の学生がアイデアを寄せた。前回のコンテストから大きく変わったのは、建設業でも着実に増えている女性に照準を合わせた点だ。

 ところが、最優秀賞を受賞した田中アリスさん(ファッションデザイン学科2年)は、性別を問わない着心地の良い「ユニセックスデザイン」の作品を提案した。「Z世代」とファッション業界の感性は、建設業界の今後を考える上で持つべき意識や視点にも刺激を与える。審査委員長の古谷誠章早大理工学術院教授は「男女の違いを超えて共有できる価値を示唆する素晴らしい作品だ」と評した。
 来賓の佐藤信秋参院議員は「ファッションからのアプローチで、建設業に入るきっかけとなる四つめのKを実現してほしい」と述べ、足立敏之参院議員は「働く人が誇りを持って仕事ができるようなユニホームは大切だ」と話した。

◆機能性とファッション両立
 Z世代のインフルエンサーが名を連ねるファッションショー 「東京ガールズコレクション(TGC)」の実行委員会を代表して出席した池田友紀子チーフプロデューサーは、機能とデザイン両方の重要性を指摘する。 例えば、進路先の学校を選ぶ際、「 制服がかわいいから」といった理由で希望することはよくあることで、働く場も例外ではないという。 「建設業で働くためには、機能性や安全性、 防寒、暑さ対策などが必要だということを理解しなければならない。 その上で、ファッションのトレンドも押さえており大変勉強になった。 タブレットが入る収納をつけるなど、利便性に配慮していたことも特徴的だった」と総評した。

デザインした学生(後列)とモデル


 TGC実行委員会の田嶋康弘地方創生管掌は「建設業の働き方改革に向けたアプローチは、大切な取り組みだと実感した」と述べ、若い世代が社会課題の解決に挑む姿勢を高く評価した。
 時間外労働の罰則付き上限規制が建設業にも適用される2024年4月まで、残すところ約1年となった。コンセプトの「女性のチカラで快適職場」は、建設業全体における働き改革には女性の視点が不可欠だという考えのもとに掲げた。

 清水真人国土交通大臣政務官は「女性が活躍しやすい環境をつくることで、業界全体の課題解決に工夫がなされ、効率的で快適な職場環境の整備が進む」とコメントした。
 審査委員の浜田紗織ワーク・ライフバランス執行役員は、最優秀賞作品が「ユニセックス」であることからも、働き方に多様性が求められていることを改めて指摘する。「かつては男性が長時間働くことが前提で、専門性も高い建設業は、働く人を制限してしまいがちだった。ユニホームという目に見えるもので、イメージを刷新する取り組みは意義がある」と語った。
 青柳会長は「ことしは、待ったなしの上限規制に向けて、建設業界がもっと生き生きとした働き方を目指して変わっていく大事な年になる。今回のプロジェクトが、関連する業界団体の新たな動きを後押しするきっかけになることを期待している」と話した。




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