【宮城事協】地域住宅の"町医者"技術向上に! 『リノベーションテクニカルハンドブック』発行 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【宮城事協】地域住宅の“町医者”技術向上に! 『リノベーションテクニカルハンドブック』発行

 宮城県建築士事務所協会(栗原憲昭会長)は、近く『みやぎリノベーションテクニカルハンドブック』を発行する。ストック型社会の到来に備え、「リノベーション」を軸として、宮城県を中心に東北地方における東日本大震災からの復興や従来から抱える課題と対応策、地域特有の住宅改修事例などをまとめている。最終確認が完了次第、会員を対象に無料配布し、地元技術者の技術力の向上による住宅省エネ化推進体制強化につなげる狙いだ。
 同協会は震災以降、既存住宅の長寿命化や空き家の利活用を推進することで、地域住宅の“町医者”として住民の住生活の向上に貢献することを目的に、地元工務店と連携して会員などを対象にリフォーム・リノベーションセミナーを定期的に開催し、技術力を高めてきた。
 今回のハンドブックは、国土交通省の住宅建築技術高度化・展開推進事業の一環として制作した。
 編集に当たっては、編集協力の代表を務める大沼正寛東北工業大ライフデザイン学部教授ら建築などに関する学識者が1-5までの各章の執筆を担当。
 各章をテーマに、東北の実情を知る実務者を対象とする連続講義を展開し、この講義の中で、参加者に行うアンケートなどを踏まえて執筆した。双方向的な講義と質疑応答を実施することで、より正確に地域の実態を捉えるとともに、最前線で働く技術者からの生の声を内容に反映させている。
 内容は、1-4章が住生活基本法などの法制度や、都市部と農山漁村の住宅の特徴のほか、まちづくりの実態・課題などのソフト面、5章は建物のスペック向上を図る耐震改修や省エネ改修事例などの技術的なハード面について解説する。
 1-5章までのテーマと担当者は次のとおり。
 〈1〉総論・住生活基本法とストックマネジメント=櫻井一弥東北学院大教授。
 〈2〉都市の建築ストックと価値創出=平岡義浩宮城大教授。
 〈3〉ルーラル・リノベーション-民家から生産施設まで-=大沼教授。
 〈4〉ヘリテージとインスペクション=高橋直子伝統建築研究所代表取締役。
 〈5〉健康住宅と省エネ改修=武山倫東北工業大教授。

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