【ME新潟の会】初の小学生DIG! 社会インフラの"町医者"が防災教育に取り組む | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【ME新潟の会】初の小学生DIG! 社会インフラの“町医者”が防災教育に取り組む

 ME(メンテナンスエキスパート)新潟の有資格者でつくるME新潟の会(荒木克会長)が、社会インフラの維持管理に関する“町医者”としての知識、技術力を、地域の防災教育に生かしている。4日には新潟県糸魚川市内で小学生を対象とした災害図上訓練(DIG)を実施。同訓練は全国的に広がりつつあるが、その大半が行政主導となっているため、「自らの身は自らで守る」手段の習得を民間側からも後押しし、災害対応力の向上に寄与していく。
 初開催の小学生向けDIGは、糸魚川市立青海小学校の5年生16人が対象。「大雨が降ったときに、地域で危ない場所がどこかを考える」をテーマに設定した。
 過去の自然災害や防災の意義などについて学んだ後、子どもたちは居住地域ごとに分かれて、自宅から学校までのルートや指定避難施設などを白地図に書き込んでいった。

白地図と透明なハザードマップを重ね合わせ危険個所を確認

 続いて、透明なハザードマップを重ね合わせ、豪雨で想定される浸水地域、土砂、崖崩れなどの危険個所を確認。普段は安全だと思っていた場所も、有事では一変する可能性を改めて認識し、児童だけでなく、先生たちも新たな気づきを得ていた様子だった。
 同会の関係者によると、岐阜市などは「行政機関が主体となって高校生にDIGを実施し、訓練終了後に当該生徒が小学生向けDIGの講師を務めるという体制を構築している」ことを紹介した。
 その上で、「ME新潟はインフラメンテナンスの専門家であるとともに、それぞれの地域に精通しているので、(民間団体として)DIGなどの防災教育を継続し、各地の安心・安全の確保の一翼を担っていきたい」と話している。

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