【北陸地整】地道な"カイゼン"で豪雪に立ち向かえ! 除雪車のガイダンス装置改良・開発進める | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【北陸地整】地道な“カイゼン”で豪雪に立ち向かえ! 除雪車のガイダンス装置改良・開発進める

凍結防止剤散布車のガイダンス画面

 北陸地方整備局は、凍結防止剤散布車とロータリ除雪車のガイダンス装置の改良を進めている。担い手不足に起因し、作業効率の向上が社会資本の整備、維持管理に限らず、除雪でも共通課題となる中、全国各地で発生する豪雪に備えた、地道な“カイゼン”が積雪寒冷地の安心・安全を支えていく。
 凍結防止剤散布車のガイダンス装置は現行、薬剤の散布量、距離のみを文字表示しているが、改良版では地図表示を追加し、散布区間を見える化する。今冬は新潟国道事務所が所管する安田工区の道路除雪で実証試験し、オペレーターからは好評だったという。来冬には改良版を本格導入する予定で、車両の買い換えに合わせて順次更新していく方針だ。

ロータリ除雪車のガイダンス画面

 ロータリ除雪車のガイダンス装置は、画像と音声による接近警告対象(投雪禁止区間、縁石)に、マンホールや橋梁のジョイントなどを新たに加える。支障物の位置はタッチパネルで簡単に登録できるため、今冬の実証試験(長岡国道事務所堀之内、宮本工区)でも使いやすさに関し評価を得ている。
 同装置は2013年度に開発に着手。コストと操作性にウェートを置いている。
 具体的には降雪前に拡幅除雪区間をVRS(仮想基準点方式)を使って、計測車両でなぞり運転する。投雪禁止個所と支障物の各種データをガイダンスに入力し、当該拡幅除雪区間のマシンガイダンス(MG)を構築する。
 自車の位置を正確に把握するための測位技術として、RTK-GNSS(リアルタイムキネマティック・衛星測位システム)を採用している。
 歩道除雪車でもガイダンス装置を開発。測位方式はコスト面を考慮し、機器費、運用経費が安価なD(ディファレンシャル)-GPS(全地球測位システム)を採用している。
 また、北陸整備局では車道用除雪機械の自動運転技術の開発を進めており、17年度は基礎調査(基礎データの収集)を実施している。

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