【北陸地整大臣表彰】歩道除雪ガイダンスが受賞 粘り強い技術改善で安全性向上 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

公式ブログ

【北陸地整大臣表彰】歩道除雪ガイダンスが受賞 粘り強い技術改善で安全性向上

 北陸地方整備局北陸技術事務所が考案した、「歩道除雪車の作業ガイダンス装置」の文部科学大臣表彰(創意工夫功労者)受賞伝達式が16日、新潟市の新潟美咲合同庁舎1号館で開かれた。開発に携わった、同事務所の長谷川崇施工調査・技術活用課機械調査係長に対し、小俣篤局長が表彰状を手渡した=写真。
 式典で、小俣局長はオペレーターの高齢化と減少により除雪作業の安全性確保が課題となる中、「日ごろの技術改善に対する粘り強い努力が成果として認められた」と高く評価。同局で3年ぶりとなる今回の顕彰が「すべての職員の励み、そして模範になる」と祝辞を述べた。
 歩道除雪車の作業ガイダンス装置は、歩道除雪に伴う段差や支障物での転倒の危険性などを解消するため、2015年度から開発に着手した。
 具体的には情報化施工技術を活用し、積雪や吹雪などで見えにくくなる歩道の段差やマンホール、架空線、投雪禁止個所をモニター(画面)と警告音声で案内する。
 衛星測位技術は操作性と導入費用の観点から、D-GPS(ディファレンシャル・全地球測位システム)を採用している。RTK(リアルタイム・キネマティック)-GPSと比べて機器費などが抑えられる一方、測位精度は低下するが、支障物や投雪禁止個所までの距離を誤差1m程度でとらえるため、十分な性能を確保している。
 支障物などの登録は、除雪工区を調査した上で事前入力が必要となる。ただ、従来のような専門業者への依頼は不要で、オペレーター自身がタッチパネル式のモニターから簡単に編集できる。
 実証試験を経て、既に実用化しており、車両の買い換えに合わせて順次更新していく方針だ。