【谷根千まちづくりファンド】都心部の古民家を飲食・宿泊施設にリノベ! 首都圏初の活用事例 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

公式ブログ

【谷根千まちづくりファンド】都心部の古民家を飲食・宿泊施設にリノベ! 首都圏初の活用事例

 民間都市開発推進機構と朝日信用金庫(東京都台東区)は26日、東京都の谷中・根津・千駄木地域の古民家の再生事業に投資する「谷根千まちづくりファンド」を設立した=写真。国土交通省と民都機構が創設したマネジメント型まちづくりファンド支援事業を活用する首都圏初の事例だ。資金規模は1億円と同スキームを活用したファンドの中で最大で、都心部に残る古民家を飲食・宿泊施設にリノベーションする事業を支援する。
 谷根千エリアは、大正の関東大震災や昭和の戦火による倒損壊や焼失を免れた文化的価値のある建物の多い地域だが、老朽化や住民の高齢化により古民家などの取り壊しが相次でいる。そこで、明治・大正・昭和期に建設された風情ある古民家をリノベーションによって再生する民間のまちづくりに連鎖的に投資することで、エリア全体の価値向上を目指す。初弾の投資案件は大正時代につくられた木造古民家を和食レストランとして再生する事業を予定する。
 設立式典であいさつした民都機構の五十嵐芳彦常務理事は「民都機構としては、谷根千まちづくりファンドを呼び水に全国で、(同様の)事業を活性化していきたい。たくさんの笑顔があふれる谷根千のまちを期待する」と述べた。
 朝日信金の橋本宏理事長は「都市型の地域再生・創生は難しいと言われているが、今回のファンドにより、1つの方向性が見えた」と、今後の展開に期待感を込めた。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら