【本】命を賭した冒険家の言葉が心ゆさぶる 日建連関西支部事務局長・村上敏章氏の一冊 | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【本】命を賭した冒険家の言葉が心ゆさぶる 日建連関西支部事務局長・村上敏章氏の一冊

『植村直己さんがイノチかけてつかんだコトバ』(豊岡市立植村直己冒険館発行・800円)
 日建連関西支部では毎年1回広報誌『しびる』を発行しているが、昨年11月に発刊した『しびる』第34号の取材で、兵庫県北部にある豊岡市を訪れた。
 コウノトリが舞う豊かな自然に囲まれた地域の魅力とともに、郷土が輩出した偉人として冒険家・植村直己氏を取り上げた。生誕の地・同市日高町にある記念館(植村直己冒険館)では、吉谷義奉館長からその人となりや功績について熱く語っていただき、植村直己という人物の偉大さについて思いを馳せた。
 その時に出会ったのがこの本。植村氏の著書やインタビューなどから採録した36の言葉が紹介されている。タイトルのとおり自らの命を賭して冒険に臨んだ氏の言葉は、60歳を過ぎた私の心すら強く揺さぶられた。
 同書を彩るのが著名イラストレーター・黒田征太郎氏による挿絵で、これもまた味わい深い。同館のみで販売されているため一般の方の目に触れにくいのが難点だが、もし豊岡市を訪れることがあればぜひ冒険館に立ち寄り、この本も手にとっていただけたらと思う。
 最後に好きな言葉をひとつ。「やったことの大きい、小さいではなく自分の夢に向かってどれだけ“心”を賭けることができたかが大切である」

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