【第59次南極地域観測隊】激変する天候を実感も達成率はほぼ100% 近藤一海さん(飛島建設) | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

公式ブログ

【第59次南極地域観測隊】激変する天候を実感も達成率はほぼ100% 近藤一海さん(飛島建設)

現地で作業に当たる近藤さん

 第59次南極地域観測隊員(夏隊)として、2017年12月20日から18年2月10日までの任務を終え、無事帰国した。「12月後半は天気も良かった。気温は5度くらいだったが、風が吹くとマイナス5度くらいに下がり、本当に寒かった」。南極では、毎秒1mの風が吹くと体感温度が1度下がるという。
 昭和基地では、建築・土木担当として、基本観測棟工事、配線配管架台工事、倉庫棟南西外壁工事などに取り組んだ。「天気が良いときは南極にいる気がしないほど、普通に工事ができた」と語る一方、「風が強いと、モノは飛びそうになったり、金属も冷たく辛かった」と振り返る。1日の勤務時間は午前8時から午後6時30分までで、30分の休憩が3回入った。
 1月初旬には大きなブリザードにも見舞われ、材料が雪に埋もれたり、足場が一部崩れるなどのトラブルにも遭遇し、復旧作業や道路の除雪作業に追われ、作業が中断することもあった。2月に入ると一気に天気が悪くなった。「仕事をしたのは、1、2日だけで、それ以外の日は宿舎に待機している状況だった。こうも天気が変わるものかと驚いた」と大自然の脅威を実感した。
 それでも「仕事の達成率は100%に近い形で終えることができた。大きな災害もなく終了し、ほっとして帰国できた」と表情を緩めた。

建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら