【藻よさらば】急斜面にも植栽基盤がすぐに設置可能! 水質保全システム「アクアトープ」が進化 | 建設通信新聞Digital

5月5日 日曜日

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【藻よさらば】急斜面にも植栽基盤がすぐに設置可能! 水質保全システム「アクアトープ」が進化

 大成建設は、水質保全システム「アクアトープ」の機能を拡張した。植栽基盤の強度を高めることで、急斜面への設置が可能となった。水生植物の事前生育も不要となり、工期は従来の3-6カ月から約3日まで短縮し、コストも約3割削減できる。

実証実験での生育状況

 アクアトープは吸着材を利用した植生マットと吸着装置で構成し、水中の富栄養物質を吸着、除去することで藻の大量発生を防ぐ。しかし、これまでの植栽基盤は水生植物が根付くまでの数カ月間は圃場で事前に栽培する必要があった。また、急斜面には設置できなかった。
 今回の植栽基盤は従来の主材料だった砂と吸着材に、中性特殊固化剤を混合して強度を高めた。急斜面や水流のある場所でも植栽基盤を現場に直接構築できる。さらに親水性高分子の混合により保水性を維持し、安定した植栽を実現する。
 実証では日本大学湘南キャンパス内に小型の人工池を造成。試験開始から8カ月経過後も水生植物は順調に繁茂しており、今後も生育状況と水質保全効果などを検証する。

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