【復活!NEWコテキング】鹿島の現場打ちコンクリ仕上げ作業用ロボが30年ぶりに登場! | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【復活!NEWコテキング】鹿島の現場打ちコンクリ仕上げ作業用ロボが30年ぶりに登場!

 鹿島は、現場打ちコンクリートの仕上げ作業用ロボット「NEWコテキング」を開発した。徳島県で施工中の「四国横断自動車道吉野川大橋工事」の仮設ヤードで適用した。約30年前に開発した初期モデル「コテキング」を大容量バッテリーの装備などで現代に復活させた。今後は、さらなる改良を進めつつ、放射線環境下など、人が長時間作業できない場所への適用も視野に入れている。

NEWモデル

 NEWコテキングは、大容量のリチウムイオンバッテリーを動力源とし、3時間以上の連続運転ができる。車輪は、クローラ方式として、固まり切っていないコンクリート上でも走行できるようにした。タブレット端末を使って遠隔操作する「手動運転」と、作業区域と縦横の寸法を入力して自動で走行経路を決める「簡易自動運転」の選択が可能。いずれの場合も走行速度・旋回速度・コテ回転数などを調整できる。本体前方や外周には各種センサを配置し、障害物や開口部を検知すると走行を停止するほか、いったん、退避して新たなルートを選択する機能も備えた。1時間当たり最大で700㎡の仕上げ作業を実行する。総重量は200㎏。ワンタッチで4つに分割して現場に搬入できる。
 吉野川大橋工事では、第1プレキャストセグメント製作ヤードの仮置き場コンクリート工事に適用し、縦16m、横8m、厚さ35cmのコンクリート床を自動で仕上げ、大幅な省力化を確認した。適用対象は、土木、建築を問わず、仕上げが必要なコンクリート工事に適用できる。

初期モデル

 コテキングは、同社が1990年に初期モデルを開発。当時は画期的なロボットだったものの、電源ケーブルを接続して作業するため、ケーブルの取り回しに手間がかかることや、ローラーによる走行で固まり切っていないコンクリート表面の走行に支障があったため、仕上げ作業で骨材をコンクリートに沈めてセメントペーストを浮かせる「アマ出し」の作業には不向きだった。

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