鹿島は、現場打ちコンクリートの仕上げ作業用ロボット「NEWコテキング」を開発した。徳島県で施工中の「四国横断自動車道吉野川大橋工事」の仮設ヤードで適用した。約30年前に開発した初期モデル「コテキング」を大容量バッテリーの装備などで現代に復活させた。今後は、さらなる改良を進めつつ、放射線環境下など、人が長時間作業できない場所への適用も視野に入れている。
吉野川大橋工事では、第1プレキャストセグメント製作ヤードの仮置き場コンクリート工事に適用し、縦16m、横8m、厚さ35cmのコンクリート床を自動で仕上げ、大幅な省力化を確認した。適用対象は、土木、建築を問わず、仕上げが必要なコンクリート工事に適用できる。
コテキングは、同社が1990年に初期モデルを開発。当時は画期的なロボットだったものの、電源ケーブルを接続して作業するため、ケーブルの取り回しに手間がかかることや、ローラーによる走行で固まり切っていないコンクリート表面の走行に支障があったため、仕上げ作業で骨材をコンクリートに沈めてセメントペーストを浮かせる「アマ出し」の作業には不向きだった。