日本建築学会(古谷誠章会長)は、都市再生機構に対し、戦後の団地の名作として知られる赤羽台団地の既存住宅(41、42、43、44号棟)の保存活用に関する要望書を提出した。ポイント型住棟(スターハウス)3棟と標準型住棟1棟が、「竣工当時の風情と景観を伝える重要な場であり、貴重な文化資源の保全に貢献することにつながる」として、より良い活用計画の策定を検討するよう求めている。
草創期の団地を象徴するスターハウスは、三角形平面の階段室周囲に各階3戸を放射状に配置することで、全体がY字形の平面形状となる戦後日本で試みられた独特の形式。一方、建設費や土地利用効率の面でデメリットがあり、建設数・残存例ともに少なく、3棟まとまって残る例は希少であり、歴史的価値が高いとしている。