【高雄港と浅野総一郎】台湾で築港110年記念の国際フォーラム 東亜建設工業の活動も紹介 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【高雄港と浅野総一郎】台湾で築港110年記念の国際フォーラム 東亜建設工業の活動も紹介

 【高雄=竹本啓吾】台湾の高雄市立歴史博物館は、台湾文化部・同市の指導のもと、高雄港の築港と高雄駅の設置から110年を記念する国際フォーラム「19-20世紀アジアの港湾都市が興る」を4、5の両日、同市内で開いた。1908年の高雄港の着工に実業家・浅野総一郎が深く関わったことが明らかになった。浅野氏の功績を伝承するために活動している「九転十起交流会」の理事長・山崎健浅野総一郎翁資料展示館「帰望郷館」館長も、同氏の足跡と高雄港への関わり、日本での功績を発表した。同氏を創業者とする東亜建設工業の秋山優樹社長も出席した。

2日目の参加者らで記念撮影

 フォーラムでは、2日目の浅野氏にまつわる台湾と日本の足跡を振り返る座談会を前に、山崎理事長が王御風高雄市立歴史博物館副館長に浅野氏の銅像のレプリカを寄贈した。座談会では、蔡侑樺国立成功大学博物館学研究センター博士研究員が、1897年の時点で浅野氏が打狗(現高雄市)港付近の土地を購入し、1900年には政府に埋立工事を申請していたことを明らかにした。その後、06年に計画が認められ、08年の着工に至った。王副館長は、浅野氏が築港のために拠点を設置した浅野セメント(現台湾セメント)の高雄での足跡を振り返った。
 山崎館長は、日本の京浜工業地帯をつくった浅野氏の功績や、台湾と日本での事業の流れを紹介するとともに、現在でも浅野氏が創業した東亜建設工業などの企業が活躍していることを発表した。

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