【担い手】"現場"と携わる"人"を紹介する加賀田組の『ほくなび通信』が好評 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【担い手】“現場”と携わる“人”を紹介する加賀田組の『ほくなび通信』が好評

 加賀田組(新潟市、市村稿社長)は、担い手の確保・育成に向けた戦略的広報の一環として、同社が施工する直轄工事の“現場”とそれに携わる“人”を紹介する「かわら版」を発行している。新潟県内の土木系学科を持つ高校5校(新発田南、新潟工業、県央工業、加茂農林、上越総合技術)に配布。受発注者双方の技術者、協力業者の技能者らの生の声を通じ、ものづくりの魅力に迫る内容は生徒だけでなく、その保護者からも好評で、建設業界の認知度向上と印象改善に寄与しているようだ。
 名称は『ほくなび通信』。加賀田組が受注した阿賀野バイパス百津跨道橋下部工事と栗ノ木道路笹越橋付替工事の発注者である、北陸地方整備局新潟国道事務所の頭文字と、同事務所が管理・運営する道路交通情報サイト『みちなび新潟』を組み合わせたもの。2017年9月29日に第1号を発刊し、18日で第5号を迎えた。

ほくなび通信5号

 工事の進捗や工法などの解説とともに、上越総合技術高や新潟工高のOB(技術者)らが発注者、受注者それぞれの立場から公共事業や建設業の役割などを伝えている。
 新潟国道事務所の関根伸幸工務第一課長(初回号発刊当時)は「私たちの仕事は道とともに、社会の『ライフライン』も造り、(国民の生命、財産を)守っているのです」と訴える。竹内正広工務第一課専門官は「道ができれば便利になり、地域に貢献できる。地域の皆さんの役に立っていると自負していますし、この仕事をしていて良かったと感じます」と話す。
 また、加賀田組の杉田保信氏は「(建設業は)縁の下の力持ち的存在ですが、生で(現場を)見ると迫力に圧倒され、必ずカッコイイと感じますよ」と強調する。普通科の高校から土木工学科の大学に進学した瀧澤佳之氏も「見えないところで社会の役に立つ」ところにひかれたという。
 さらに測量を手掛けるアイウィル、基礎工事の専門会社である杉崎基礎の社員が登場し、多くの職種が重なり合って、1つの構造物が成り立っていることを紹介している。
 最新号(第5号)では、同事務所の山崎義文工務第一課長のインタビューを掲載している。ICT導入、現場の週休2日などの業界の変化に触れながら、「やりがいのある仕事なので、(女性を含め)ぜひ若いみなさんもチャレンジしてください」と呼び掛けている。
 先進技術を積極的に導入している、総合建設コンサルタントのトップライズの社員による3次元測量などの解説も載せている。
 かわら版を発案し、他の直轄工事の現場でも実践してきた、加賀田組の八雲淳一氏は「一部の高校では校内掲示に限らず、土木学科の全生徒に配布していると聞いている」と説明する。
 ほくなび通信は発注者と受注者、元請企業と協力企業の一体感を醸成するほか、次代の担い手と建設業をつなぐツールとなりつつある。

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