【ダイバーに代わって潜水】日本橋川などの橋脚調査に水中部探査機器開発 首都高速道 | 建設通信新聞Digital

5月4日 土曜日

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【ダイバーに代わって潜水】日本橋川などの橋脚調査に水中部探査機器開発 首都高速道

 首都高速道路会社は、新技術を活用して構造物を効率的に点検する。これまでダイバーが潜水していた日本橋川や神田川の橋脚調査に活用する。同社は高速道路リニューアルプロジェクトなど老朽化対策を計画する中、調査・点検をスムーズに進めることで、更新や修繕に役立てる。
 同社のグループ会社と共同で開発したのが橋脚水中部調査機器だ。「スクリューやモーターなど市販の部品を組み合わせているほか、規格に合わない部品は3Dプリンターでつくっているので、簡単・安価」(同社)が特徴だ。

橋脚水中部調査機器

 装置上部に付けたポールを人が操作し、水深5mまで構造物が調査できる。6つのスクリューが動作をアシストするほか、対象物への簡単な密着や、首振り機能によるカメラ視野の調整など操作性に優れる。改良を加えた後、現場に投入する。
 このような技術開発の背景にあるのが、既設橋梁の5年に1回の点検義務化と後継者不足だ。同社は「管轄する河川や運河に100本近い橋脚がある中、真冬の水中作業は過酷な環境と言える。潜水士の資格が不要なので、担い手不足の対応につながる」という。

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