【ロボット大賞】火山噴火時にドローンを活用 「土石流予測システム」に国土交通大臣賞  国交省ら | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【ロボット大賞】火山噴火時にドローンを活用 「土石流予測システム」に国土交通大臣賞  国交省ら

 国土交通省は12日、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、日本機械工業連合会と共催する第8回「ロボット大賞」の受賞技術を決定・公表した。国土交通大臣賞として東北大学フィールドロボティクス研究室、国際航業、イームズラボ、工学院大学システムインテグレーション研究室の「ドローンを用いた火山噴火時の土石流予測システム」を選定した。
 インフラ・災害対応・建設分野で大成建設のコンクリート床仕上げロボット「T-iROBO Slab Finisher」、ビジネス・社会実装部門で清水建設の「シミズ スマート サイト」が優秀賞を受賞した。
 17日に東京都江東区の東京ビッグサイトで表彰式を開く。
 ロボット大賞は、ロボット技術の発展やロボット活用の拡大などを目的に、各部門・分野における優れたロボット技術や部品・ソフトウェア、先進的な活用事例などを表彰する制度。既に市場での実績があるロボット技術だけでなく、仮に開発段階にある技術であっても、近い将来に社会で活躍できる可能性のあるロボットも対象としている点が特徴だ。
 国土交通大臣賞に選定された「ドローンを用いた火山噴火時の土石流予測システム」は、火山噴火時の立入制限区域内における地形情報や降灰厚、灰の種類、雨量などの情報をドローンや各種センシング技術の活用によって、遠隔操作で取得。取得した情報を用いて現実に即した土石流発生予測(シミュレーション)を行う仕組み。
 個々の観測技術を1つのシステムに統合したパッケージ技術として完結させた独創性が高く評価された。火山だけでなく、大雨や火災など他の災害への展開も期待されているという。
 国土交通大臣賞以外の各省の受賞技術は次のとおり。
 ▽経済産業大臣賞・総務大臣賞=ZDT(ゼロダウンタイム、ファナック)▽文部科学大臣賞=耐切創性式の柔剛切替グリッパ機構「Omni-Gripper」(東北大学)▽厚生労働大臣賞=ウェルウォークWW-100(トヨタ自動車・藤田医科大学)▽農林水産大臣賞=完全自動飛行のドローンによる「空からの精密農業」(ナイルワークス)▽中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)=ホタテ貝柱自動生剥きロボット「オートシェラー」を中核とする水産加工システム(ニッコー)▽日本機械工業連合会会長賞=自動搬送ロボット導入による料亭の接客サービスの効率化(がんこフードサービス)▽同=小型ロボットMotoMINI(安川電機)▽優秀賞(サービス分野)=パワードウェアATOUN MODEL Y(ATOUN)▽優秀賞(インフラ・災害対応・建設分野)=コンクリート床仕上げロボット「T-iROBO Slab Finisher」(大成建設・筑波大学)▽優秀賞(ビジネス・社会実装部門)=シミズ スマート サイト(清水建設)▽審査員特別賞=自動化基礎講座およびメカトロニクス技術者試験の推進(自動化推進協会)。

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