木材利用推進中央協議会(鈴木和雄会長)は28日、東京都江東区の木材会館で2018年度木材利用優良施設コンクールの授賞式を開催した。内閣総理大臣賞を受賞した「江東区立有明西学園」(設計=久米設計・竹中工務店JV、施工=竹中工務店)などの関係者らに賞状が贈られた。
席上、審査委員長を務めた三井所清典日本建築士会連合会会長は、前年度から応募数が5割増える中、「CLT(直交集成板)の利用拡大や被災地の復興事業に木材が利用されるなど全体的にレベルが高かった。全国的に木材利用が進み国の成長産業となることを期待したい」と総評した。この後、吉川貴盛農林水産大臣や牧元幸司林野庁長官らが受賞者にそれぞれ賞状を手渡した。

また、これに先立つ木材利用推進全国会議では、林野庁と国土交通省、文部科学省それぞれの取り組みが紹介されたほか、矢野富夫高知県梼原町長が「木とともに生きる人梼原物語(木の街づくりを目指して)~考え方を変えよう」と題して事例を紹介したほか、安原幹東大大学院准教授(SALHAUSU共同代表)が「地域木材資源でつくる公共空間と風景」をテーマに講演した。
内閣総理大臣賞以外の受賞施設は次のとおり。
〈農林水産大臣賞〉
▽宿毛商銀信用組合新店舗(高知県宿毛市)。
〈林野庁長官賞〉
▽竹中研修所「匠」新館(兵庫県川西市)▽大槌町文化センター「おしゃっち」(岩手県大槌町)▽朝日村役場(長野県朝日村)。
〈木材利用推進中央協議会会長〉
▽福島県営復興公営住宅磐崎団地(福島県いわき市)▽八戸市立西白山台小学校(八戸市)▽熊本県立熊本かがやきの森支援学校(熊本市)▽認定こども園さざなみの森吹の棟(広島県東広島市)。
〈審査委員会特別賞〉
▽都城市立図書館(宮崎県都城市)▽松尾建設株式会社本店ビル(佐賀市)。