【地域の技術力で実現】『矢吹町営中町第二災害公営住宅』 福島県ら主催「第35回県建築文化賞」の正賞に輝く! | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【地域の技術力で実現】『矢吹町営中町第二災害公営住宅』 福島県ら主催「第35回県建築文化賞」の正賞に輝く!

 福島県など4機関が主催する第35回県建築文化賞の受賞作品が決まった。正賞には矢吹町の『矢吹町営中町第二災害公営住宅』(設計=岩堀未来建築設計事務所+長尾亜子建築設計事務所、施工=伸和建設)が選ばれた。準賞は矢祭町の『矢祭町立矢祭小学校』(設計=三上建築事務所、施工=藤田建設工業)だった。このほか、優秀賞と特別部門賞、復興賞にそれぞれ3点が選ばれた。23日に福島市内の杉妻会館で表彰式を開く予定だ。

正賞の「矢吹町営中町第二災害公営住宅」

 同賞は県と県建設業協会、県建築士会などが1982年に創設。35回目となる今回は54作品(公共37点、民間17点)の応募があった。
 審査は委員長を務める長澤悟東洋大名誉教授ら7人が書類による1次審査で現地審査対象作品15点を絞り込み、現地審査後に各委員が環境との調和や建物のデザイン・機能性などの観点から評価を行い、入賞作品を決めた。
 『矢吹町営中町第二災害公営住宅』の規模は木造2階建て延べ1572㎡。不整形で高低差のある敷地を生かして住棟を配置し、居住空間と外部空間を緩やかにつなぐことで、近隣に開かれた環境を実現するとともに入居者同士および入居者と近隣住民との交流を促している。住戸平面は「通間」と呼ぶ居間・居室に「縁にわ」と呼ぶサンルーム空間を付属し、変化のある外観と隣接する愛宕山からの心地よい風が通り抜ける木造空間を創出した。これら総合的な提案が「地域の技術力で実現されており、受賞にふさわしい作品」と高く評価された。
 正賞・準賞以外の受賞作品は次のとおり((1)施主(2)設計者(3)施工者)。
 〈優秀賞〉
 ▽二本松市城山市民プール=(1)二本松市(2)関・空間設計(3)菅野建設・ヤマニ建設JV▽郡山ヘアメイクカレッジ=(1)郡山美容協会(2)高橋岳志建築設計事務所・エーユーエム構造設計JV(3)オオバ工務店▽白河文化交流館「コミネス」=(1)白河市(2)日本設計(3)大成建設・兼子組JV。
 〈特別部門賞〉
 ▽作左エ門=(1)伊藤則雄(2)Magnifico建築スタジオ(3)イラカ建築事務所▽大正ロマンの館=(1)矢吹町(2)大石雅之建築設計事務所(3)平成工業▽びわのかげ屋内運動施設こども投球練習場=(1)南会津町(2)はりゅうウッドスタジオ+EDH遠藤設計室+江尻建築構造設計事務所(3)芳賀沼製作。
 〈復興賞〉
 ▽半勝陶器店勝義窯=(1)半谷勝則(2)前原尚貴建築設計事務所(3)島和建設▽南相馬みんなの遊び場=(1)Tポイント・ジャパン(2)伊東豊雄建築設計事務所+コンテンポラリーズ(3)シェルター▽からすや食堂=(1)遠藤義康(2)栗田祥弘建築都市研究所(3)阿部屋木材店。

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