【第二の自然としての建築】原田真宏氏が「建築家フォーラム」で講演 デビュー作からのテーマを紹介 | 建設通信新聞Digital

5月18日 土曜日

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【第二の自然としての建築】原田真宏氏が「建築家フォーラム」で講演 デビュー作からのテーマを紹介

 第175回建築家フォーラムが、東京都墨田区の大光電機両国ビルで開かれた。建築家の原田真宏氏(マウントフジアーキテクツ、芝浦工大教授)が「第二の自然としての建築」と題して、デビュー作から近作まで一貫して取り組んできたテーマを紹介した。

原田氏

 原田氏は、「ゲーテは市民の要求をかなえる第二の自然こそが良い建築だと記していたが、自分にとって理想の建築でもある」と、 自然と社会のことわりにかなう建築の理想型を挙げた。
 デビュー作の『XXXX HOUSE』以降、「複雑な事象を解決する単純な幾何学」を求め、「社会の合理性を自然の合理性の中に位置付ける」第二の自然としての建築を追求。地域の気候をデザインソースとした『rainy/sunny』、実現しなかったものの『ART SITE』では、エコでローカルな建築という命題に対し、地表を掘って配筋し、コンクリートを流し込む地球型枠工法を提示。「デザインのファクターとしてクライアントがあるからこそ、建築にはまだまだ可能性がある」と、形態を導く過程でクライアントのニーズが欠かせないとした。
 地域から取り込んだもので成立させた『道の駅ましこ』では、「建物を通して地域の風景の素晴らしさに気付いた」という地元の人の声を受けて、「第二の自然に近づけたのではないか」と振り返った。

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