【長谷工】新たな事業モデルを創生・実証する実験の場「価値創生部門」を新設 オープンな環境に | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

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【長谷工】新たな事業モデルを創生・実証する実験の場「価値創生部門」を新設 オープンな環境に

 長谷工コーポレーションは2018年10月、将来の長谷工グループの事業改革に寄与することを目的として価値創生部門を新設した。11月には同部門を新オフィスへ移転し、フリーアドレス・ペーパーレス化した環境で業務に取り組んでいる。従来とは異なる環境の新オフィスについて、担当役員の楢岡祥之常務執行役員は、「実験を含めた取り組み」と述べ、「価値創生部門が長谷工グループの実験場となり、その結果をグループ全体に発信することが最大の眼目」と説明する。

フリーアドレス・ペーパーレス化したオフィス

 価値創生部門は、ICT・IoT(モノのインターネット)などのデジタル技術や先進的技術を積極活用し、新たな事業モデルを創生・実証することで、商品・サービスの競争力確保や労働生産性向上、将来の事業改革への寄与を目的に設立。「FIT開発部」「CR推進部」「ICT推進部」「IT推進部」の4部で構成され、現在74人が所属している。
 部門設立の背景について、楢岡常務は「3年前に関係会社の中にICT活用推進プロジェクト室を立ち上げ、AI技術やICT・IoTの要素技術などについて調査研究を進めてきた」と説明。加えて、18年の年初に辻範明社長から「本業が順調で経営に余裕があるときに、将来への仕掛けを急いで取り組むように」と指示を受け、4月に外部コンサルも交えたプロジェクトチームを設置し、10月の価値創生部門設立に至った。
 同部門が業務に当たっているオフィスは、全役職員がフリーアドレスであることに加え、電源タップ以外はワイヤレスとなっているためフレキシブルな環境を創出している。打ち合わせスペースとして設けられた「TEDスペース」はオープンな空間となっており、プレゼンテーションなどの内容に興味を持てば誰でも参加できるようにしている。

オープンな打ち合わせの場となる「TEDスペース」


 また、大小の会議室も中でどのような業務が進められているのかがわかるようシースルーにして視認性を高めた。
 楢岡常務は移転前とは「正反対の環境」と評し、「オフィス環境も思い切って企画や開発に適したものをつくってみようと考え、プロジェクトチームで企画を出し、出来上がったのがこのオフィスだ」と語る。企画に際しては「横で何が起きているのかわかる状況をつくるように要望した。周囲の問題やテーマが視界や耳に入ってくるようになれば、興味を持って『何をやっているのか』と関わりを持つようになり、そこから何かが起きることを期待した」と述べ、運用開始から約3カ月が経過した現状を「良い方向に向かっている」と評価した。

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