【トニカ北九州建築展2019】テーマは「一歩先」 最優秀賞は情報技術を応用した意欲作に | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【トニカ北九州建築展2019】テーマは「一歩先」 最優秀賞は情報技術を応用した意欲作に

 北九州建築デザインコミュニティtonicaが主催、総合資格学院(岸隆司学院長)などが特別協賛する「トニカ北九州建築展2019」が22日から24日まで、北九州市の西日本工業大学地域連携センターで開かれた。学生作品講評会に12大学、計39作品が出展され、審査の結果、最優秀賞に森友里歌さん(北九州市立大)の「ベリーピッキング」が輝いた。
 tonicaは同市内の北九州市立大、九州工業大、西日本工業大の建築系学生が主体となり、「北九州に建築議論の場を」をスローガンに市民に建築への理解を深めてもらうことを目的に設立した。今回は「一歩先」をテーマに掲げた。
 審査員は松岡恭子(スピングラス・アーキテクツ)、岡田翔太郎(岡田翔太郎建築デザイン事務所)、川島範久(川島範久建築設計事務所)、佐々木翔(INTERMEDIA)、畑友洋(畑友洋建築設計事務所)の5氏。参加作品を審査員が巡回し、3分間のプレゼンテーションと質疑応答などを行い、最終審査進出者5人を選考した。最終審査は学生のプレゼンテーションを受けた。
 最優秀賞の森さんの作品は、北九州市小倉北区を舞台に、ベリーピッキングモデルと呼ばれる情報検索システムを建築・都市に応用し、メディアタワーと周辺の文化施設をつなぐルートを探索する中でオンラインの情報を取得する仕掛けを作るという意欲的な作品だ。審査では「建築に力を感じる」などと評価された。
 優秀賞には小澤成美さん(九州産業大)の「妄想道路」と生田海斗さん(広島大)の「湯景の輪郭」を選んだ。3年生以下を対象とする特別新人賞(総合資格学院特別協賛賞)には黒田悠馬さん(九州工業大)を選出。審査員賞として、松岡賞に戸上夏希さん(九州産業大)、岡田賞に廣門優太さん(西日本工業大)、川島賞に田所佑哉さん(九州産業大)、佐々木賞に上谷田和幸さん(九州工業大)、畑賞に原田秀太郎さん(名古屋市立大)ら4人が選ばれた。
 審査を通して、「卒業設計は一生に一度。そこでの課題意識を大切にし、これからも自分の作品を育ててほしい」(松岡氏)などとアドバイスした。

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