【日本建築設計学会賞公開審査 大賞に藤氏「出窓の塔居」】"角を落とす"発想を評価 | 建設通信新聞Digital

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【日本建築設計学会賞公開審査 大賞に藤氏「出窓の塔居」】“角を落とす”発想を評価

 日本建築設計学会(竹山聖会長)は17日、第4回日本建築設計学会賞の入賞6作品を対象にした公開審査を開き、藤貴彰氏と藤悠子氏(藤貴彰+藤悠子アーキテクチャー)の「出窓の塔居」を大賞に選出した。藤貴彰氏は「そうそうたる顔ぶれの中でプレゼンテーションさせていただいただけでも喜ばしいことだったが、その中で大賞に選んでいただき光栄。今後の励みになる」と喜びを語った。

大賞に選ばれた「出窓の塔居」

 「出窓の塔居」は、藤貴彰氏と藤悠子氏の自邸で、東京都心に建つ狭小住宅。建物の角を落とし周囲に建つ建物に対する圧迫感を和らげている一方、断熱・防音・環境配慮の面でも効果があるコルクを外装材に使用し、存在感を際立たせている。

 

藤貴彰氏


 審査員を務めた古谷誠章早稲田大教授は「『角を落とす』という発想が素晴らしい。雑多なものに囲まれながら求心性を保っている」と絶賛。その他の審査員も、倉方俊輔大阪公立大教授が「狭小住宅の傑作がまた一つ誕生した」、五十嵐太郎東北大教授が「開放的なところが現代らしい」、竹山会長が「良い意味でショッキングな建築。存在感にあふれている」と高く評価した。
 総評で竹山会長は「審査した6作品とも、ただ単にうまくできている、デザインに優れているだけでなく、知的な思考があった。その思考の豊かさに感銘を受けている」と述べた。

 そのほかの入賞作品は次のとおり(敬称略)。
 ▽湖月庵=芦澤竜一(芦澤竜一建築設計事務所)+陶器浩一▽House OS 3つ屋根の下=神谷勇机+石川翔一(1-1 Architects)▽松原市民松原図書館=高野洋平+森田祥子(MARU。 architecture)▽甲陽園の家=畑友洋(畑友洋建築設計事務所)▽TETUSIN DESIGN RE-USE OFFICE=平瀬有人+平瀬祐子(yHa architects)



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