【都市の公共空間コンペ2018】最優秀賞決定 さまざまな生物が共存する50年後の渋谷を提案 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【都市の公共空間コンペ2018】最優秀賞決定 さまざまな生物が共存する50年後の渋谷を提案

 渋谷未来デザインと日建設計は8日、東京都渋谷区の渋谷ヒカリエで、主催する国際コンペティション「都市のパブリックスペースデザインコンペ2018」の公開2次審査会と表彰式を開いた。最優秀賞には大熊美菜子氏(みなこ建築設計事務所)の「人と虫と鳥とまち」が選ばれた。

岸井教授(左)から賞状を手渡される大熊氏

 表彰後、審査委員長を務めた岸井隆幸日大理工学部特任教授は「パブリックスペースの価値や活用方法について、渋谷という切り口で建築分野の皆さんに考えてほしいということが最も大きな考えだった。今回の挑戦を生かして、実際に実現する可能性について今後も考えてみてほしい」と述べた。
 最優秀賞に輝いた大熊氏は、渋谷の街を舞台に生物の連絡・移動路(生態系ネットワーク)となる生物のためのインフラ整備を整え、小さな虫や鳥が根強く住み着く世界の確立を提案した。屋上緑化や広告塔の緑、プランター付き袖看板など、地面・屋上・公園をつなぐ環境作りを提案している。
 審査では「代々木公園や宮下公園など、渋谷ならではの緑と関連した工夫がもっとほしかった」との意見が挙がった一方で、「50年後の渋谷を想像した姿としては、メッセージ性に富んだ作品だ」と評価された。
 コンペは、「Shibuya的なパブリックスペース」をテーマに、街路、広場、公共施設・ビルの屋上などのパブリックスペースを活用して、地区の魅力や活力を高めるアイデア、社会システムを募集した。応募総数224点から、1次審査を通過した10組10点が公開プレゼンテーションに挑み、最優秀賞1点と優秀賞3点、佳作6点が表彰された。

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