渋谷未来デザインと日建設計は8日、東京都渋谷区の渋谷ヒカリエで、主催する国際コンペティション「都市のパブリックスペースデザインコンペ2018」の公開2次審査会と表彰式を開いた。最優秀賞には大熊美菜子氏(みなこ建築設計事務所)の「人と虫と鳥とまち」が選ばれた。
最優秀賞に輝いた大熊氏は、渋谷の街を舞台に生物の連絡・移動路(生態系ネットワーク)となる生物のためのインフラ整備を整え、小さな虫や鳥が根強く住み着く世界の確立を提案した。屋上緑化や広告塔の緑、プランター付き袖看板など、地面・屋上・公園をつなぐ環境作りを提案している。
審査では「代々木公園や宮下公園など、渋谷ならではの緑と関連した工夫がもっとほしかった」との意見が挙がった一方で、「50年後の渋谷を想像した姿としては、メッセージ性に富んだ作品だ」と評価された。
コンペは、「Shibuya的なパブリックスペース」をテーマに、街路、広場、公共施設・ビルの屋上などのパブリックスペースを活用して、地区の魅力や活力を高めるアイデア、社会システムを募集した。応募総数224点から、1次審査を通過した10組10点が公開プレゼンテーションに挑み、最優秀賞1点と優秀賞3点、佳作6点が表彰された。