歴史的現代建築の記録調査・保存のための国際学術組織DOCOMOMOの日本組織ドコモモ・ジャパン(代表理事・渡邉研司東海大教授)は9日、2020年に日本で初めて開かれる第16回DOCOMOMO国際会議2020東京の開催概要を発表した。また、丹下健三が1964年の東京五輪のために設計した国立代々木競技場の22年の世界遺産登録を目指す考えを示した。
73カ国・地域から約800人(うち海外から300人含む)の参加を見込んでおり、さまざまな学術会議のほか、隈研吾氏や藤森照信氏、アナ・トストエス会長によるレクチャーや、国立代々木競技場の世界遺産登録を目指すためのシンポジウムなど、多彩な催しを展開する予定だ。
9日の会見では、名誉理事を務める槇文彦氏が、「代々木競技場が世界遺産に登録されれば日本、アジアの建築家の作品としては初めての快挙になる。日本の建築力を世界に見てもらいたい」とし、同じく隈氏も「丹下氏から継承したものを発信できる意義は大きい」と語った。
サポーター・スポンサー委員会委員長の佐野吉彦安井建築設計事務所社長は、「建築家が切り開く価値とスピリットを共有し、国内外に向けて効果的に発信したい」と力を込めた。