【省エネ・省CO2・災害に強い!】三井不動産と東京ガス、日本橋室町周辺に電気と熱を安定供給  | 建設通信新聞Digital

5月18日 土曜日

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【省エネ・省CO2・災害に強い!】三井不動産と東京ガス、日本橋室町周辺に電気と熱を安定供給 

 三井不動産と東京ガスは共同で、3月に日本橋室町三井タワー内に竣工した「日本橋エネルギーセンター」を通じて、日本橋室町周辺に電気と熱を安定供給する「日本橋スマートエネルギープロジェクト」を1日から開始した。既存ビルを含めた周辺地域にエネルギーを供給するのは日本初。都市ガスを活用した分散型CGS(コージェネレーションシステム)と系統電源によって電源を多重化するほか、エネルギーの地産地消で省エネ・省CO2を実現する災害に強く、国際競争力の高いまち・日本橋を目指す。

中央監視室

 大型CGSは災害に強い中圧ガス導管を活用して発電する。地下に張り巡らせた自営線から三越本館や武田グローバル本社ビルなど約20棟・延べ床面積約100万㎡に熱と電力を供給する。大規模停電時でも停電から数分で電力を供給し、建物のBCP(事業継続計画)を維持する。さらに発電で生じた廃熱を空調設備などに利用する。また、AI(人工知能)を活用して、電力・熱の需要量を予測し、運転計画とのずれの修正や最適な運転計画を作成する日本橋エネルギーマネジメントシステム(NEMS)を導入する。これにより供給エリアのCO2排出量を30%削減する見込み。

菰田社長(右)と内田社長

 三井不動産の菰田正信社長は「これまで私たちは日本が直面する課題をまちづくりを通じて解消してきた。『将来の大規模災害による広域停電でも電気を絶やさない』『地球環境にやさしいエネルギー』の2つがこのプロジェクトの目標だ。人々の暮らしを豊かで持続的なものにしたい」と語った。続いて、登壇した東京ガスの内田高史社長は「防災力の向上や省エネなどを実現し、まちの付加価値の向上に寄与していく。三井不動産創業の地である日本橋を働く人、訪れる人が安心して過ごせるまちにしたい」と意気込みを語った。
 今後、両者は豊洲エリアなど他地域におけるスマートエネルギー事業で協業していく。

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