日本建築家協会近畿支部(JIA近畿、井上久実支部長)は17日、大阪市の綿業会館で第5回アーキサロンを開いた。約100人が参加し、「建築家って」をテーマにグループ討議した。
討議に先立ち、江副敏史氏(日建設計)と木原千利氏(木原千利設計工房)がテーマに沿ってレクチャー。韓国建築家協会釜山建築家会(KIAプサン)の担当者が建築基本法について韓国での実情を解説した。
江副氏は、「外国での入国審査の際に職業欄に『建築家』と書けず『会社員』と書いてしまう。建築家とは自分で名乗るものではなく、第3者から認められるものだ」と話した。また「1970年の日本万国博覧会では建築家が前面に出て活躍したが、2025年の万博でも建築家の役割が問われるだろう」と述べた。
木原氏は、これまでの人との出会いについて語り、「人との出会いがいい建築を生む。その出会いのために財産をはたいてもいい。出会う相手は建築業界の人とは限らない」と述べた。
グループ討議では「建築家って」をテーマに自由な議論を展開し、「社会に与える影響が強い職能」「社会に貢献していると自負している」「芸術性、思想を持ち、AIに指示できる立場」「創造性を建築に込めることができる」「クライアントの要望にプラスアルファを加えた提案ができる」「デザインだけでなく、社会性、時間軸、空間性の3要素が合わさった提案ができる」などの意見が出た。
