【日本電設工業】重大事故の悲惨さを学び明日の安全へつなぐ 安全文化創造館を柏市に開館 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【日本電設工業】重大事故の悲惨さを学び明日の安全へつなぐ 安全文化創造館を柏市に開館

 日本電設工業は、鉄道電気工事の技能・技術教育を実施している中央学園(千葉県柏市)内に、「過去から学び、明日への安全へとつなげ、さらに創造力を磨く」教育設備として『NDK安全文化創造館』を3日に開館した。安全に関する総合的な教育空間として、過去の重大事故の悲惨さなどを改めて学ぶことによって、事故を風化させることなく、安全文化をつくり上げていく。
 安全文化創造館は、▽施設設置目的などのガイダンスやビデオ教材を使う安全教育の場となる「シアタールーム」▽労働災害、重大事故、深耕の3ブースによって、安全への決意を新たにし、事故の歴史と安全文化構築の歴史などを学ぶ「安全文化の創造室」▽見えない電気を漏電体感などの各種装置を使い、身近に潜む電気トラブルや作業での危険を体感することで安全作業を学ぶ「電気・危険体感実習室」▽感電や高所作業車からの墜落などを体感する「VR(仮想現実)体感コーナー」–の4エリアで構成している。
 研修の一環として、創造館での研修を組み込むことなどによって、「命の尊さ」とそれを支える「知識、技術力の重要性」を心から認識するとともに、事故の疑似体験や体感などを通じて、安全と危険に対する感性を高める。学園内にはこれまでも、安全・ルール展示室のパネルで安全文化を学んでいたが、創造館は「デジタル化によって分かりやすくすることで、より深く学べるように工夫した」(金子力執行役員安全推進部長兼鉄道統括本部副本部長)という。
 創造館を訪れる人たちの案内は「案内ロボット」が担当する。また、過去の事故に基づく危険な状況を疑似体験するVRは、スマートフォンタイプも作成し、今月から協力会社も含め現場で使えるようにした。
 創造館は、S造平屋建て682㎡。2018年11月に着工し、ことし5月に竣工した。設計は同社一級建築士事務所、施工を鉄建建設(建築)、NDK電設(電気)、NDKイッツ(通信)、菱華テック(空調衛生)、コクヨ(展示)が担当した。
 年間で社内1150人以上、顧客や協力会社など社外500人以上の計1650人以上が創造館を訪れる見通し。同社ホームページ内では、創造館の概要を動画で公開している。

安全文化の創造室

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