【JIA近畿】学生卒業設計コンクール公開プレゼン 最優秀賞は地熱発電所を兼ねた温浴施設に | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【JIA近畿】学生卒業設計コンクール公開プレゼン 最優秀賞は地熱発電所を兼ねた温浴施設に

 日本建築家協会近畿支部(JIA近畿、井上久実支部長)は1日、大阪府東大阪市の近畿大学実学ホールで学生卒業設計コンクールの公開プレゼンテーションを開いた。2次審査に進んだ8作品の中から、宅野蒼生さん(神戸大)の「Steam SCAPE-地熱の街に宿る発電の湯」を最優秀賞に選出した。

最優秀賞の宅野さんと模型

 優秀賞には、川島裕弘さん(大阪工大)の「滲む境界-混在的都市創出による都市更新の提案」と宝角成美さん(阪大)の「Literal and Phenomenal」を選んだ。
 最優秀賞作品は、兵庫県新温泉町の湯村温泉地域を敷地に設定した、地熱発電所を兼ねる複合型温浴施設。宅野さんは「2次審査の7人とはほかのコンクールでも競い合っていた。審査員との相性も良かったのか、高い評価をしていただきうれしい」と喜びを語った。4月から神戸大大学院に進んでいる。「将来は組織設計事務所かゼネコンの設計部に入り、公共施設を手掛けたい」と夢を描いている。
 審査委員長を務めた江副敏史氏(日建設計)は審査後の講評で「卒業設計では敷地も用途も自分で決めるが、社会に出るとそうはいかない。施主を納得させるために、プレゼン能力、レベルの高い模型も必要だが、最後は人柄がものをいう。自分をアピールする能力を磨いていってほしい」と声をかけた。
 受賞作以外の5作品は次のとおり(敬称略)。
 ▽unico house=浅居佑香(阪大)▽国境の建築的調停-アメリカ-メキシコ国境の設計=尾上篤(京都工芸繊維大)▽in the ground,on the air-みかん栽培放棄地に人の営みを再生する建築=西村佳穂(京大)▽都市的故郷-公と私の狭間に住まう=長谷川峻(同)▽追想自然葬園-生と死を紡ぐ景観デザイン=深井麻理奈(立命館大)。

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