【学生卒業設計コン】最優秀は具志堅美菜子さんの「つなぐ境界-米軍居住地と沖縄市街地を編む」 JIA近畿 | 建設通信新聞Digital

9月21日 土曜日

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【学生卒業設計コン】最優秀は具志堅美菜子さんの「つなぐ境界-米軍居住地と沖縄市街地を編む」 JIA近畿

 日本建築家協会近畿支部(JIA近畿、井上久実支部長)は9日、大阪府東大阪市の近畿大学実学ホールで学生卒業設計コンクールの公開プレゼンテーション(協賛=総合資格、近畿大学)を開いた。2次審査に進んだ8作品の中から、具志堅美菜子さん(神戸大)の「つなぐ境界-米軍居住地と沖縄市街地を編む」を最優秀賞に選定した。また、優秀賞は稲田浩也さん(京大)の「ほんやら洞-積雪による形態変化」と越智誠さん(神戸大)の「ぶどう荘」が選ばれた。

最優秀に輝いた具志堅さん

 最優秀作品は沖縄県うるま市を敷地とし、米軍居住地と市街地の境界線に学校や交流機能を持つ施設を建設する計画。具志堅さんは「故郷をテーマにした作品。幼少のころから米軍基地のフェンスを目の当たりにしてきた。地域住民との間にある軋轢(あつれき)を緩和するための建築的解決策として計画した。ずっと前から提案したかったことであり、このような場で評価していただけて大変うれしい。4月から大学院に進んだが、将来は建築家として地元に戻りたい」と喜びを語った。

公開プレゼンテーションのようす

 審査委員長を務めた江副敏史氏(日建設計)は、2次審査全体について「表現がバラエティーに富んでいて面白かった。プレゼンテーションのレベルも高かった」と講評。最優秀作品については「沖縄の問題に真摯(しんし)に取り組んだ優れた作品。意匠から図面の表現までよく気が配られており、『建築らしさ』を感じた」と評価した。
 最優秀、優秀以外の2次審査作品と設計者は次のとおり(敬称略)。
 ▽混成都市-この公共空間は経済の流れと反比例する=井上雅也(神戸芸術工科大)。
 ▽漂う大地=高橋あかね(京大)。
 ▽この世は舞台であり、人はみなその役者にすぎない=朝永詩織(大工大)。
 ▽TRINITY-建築における地形の再構築=中林顕斗(大阪市大)。
 ▽「つながりから学び舎」-失われた教科書とこれからの黒板=水谷卓海(滋賀県大)。

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