【心を動かす建築とは?】建築学会子ども教育支援建築会議の全体会議・シンポでクライン氏が講演 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【心を動かす建築とは?】建築学会子ども教育支援建築会議の全体会議・シンポでクライン氏が講演

 日本建築学会子ども教育支援建築会議(古谷誠章会議会長)の2109年度全体会議・シンポジウム「子ども教育支援のための建築とまちのプラットフォーム」が15日、東京都港区の建築会館ホールで開かれ、全国の会議会員から18テーマの活動が報告された。建築家のアストリッド・クライン氏(クライン・ダイサム・アーキテクツ)の基調講演や討論もあり、子どものための建築・まちや学びのあり方を幅広い視点から探った。

講演するクライン氏

 「みんな、建築に感動してる?」と題して講演したクライン氏は、 「機能的できれいにできているだけでは心は動かせない。 もっと感動し、ドーパミンを上げることが必要ではないか」と提起した上で、『ピッキオビジターセンター』や『柏の葉T-SITE』、バンコクの『Open House』 『相馬 こどものみんなの家』などの自作を紹介。「機能に合わせてつくるのではなく、 居心地の良い場所をつくることでいろいろな機能につながっていく」などと語った。
 これを受けて「Teaching is learning-感動の共有」をテーマにクライン氏と仲綾子東洋大准教授、中津秀之関東学院大准教授が討論。この中で「次世代にどうつなげるか、モチベーションをどう維持するか」という問いかけに対してクライン氏は「自ら興味を持って楽しめる“盛り上げ屋さん”をうまく見つけることが大切」とした上で「こうやったらもっと面白くなるとお互いに引き出していく。子どもたちを教えているだけでなく、子どもたちから教えられていることも多い」とも指摘。そこから得られる感動が次の行動の原動力になるとして「無駄ではない。楽しくみんなを感動させたい。とにかくやっちゃおうよ」と呼び掛けた。

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