【竹中工務店】中間階集中制振による免制振ハイブリッド構造 読売テレビ新社屋に採用 | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【竹中工務店】中間階集中制振による免制振ハイブリッド構造 読売テレビ新社屋に採用

 竹中工務店は、最高水準の安全性と安心感を提供する「プレミアムセイフティビル」を同社が設計施工した読売テレビ新社屋に初めて適用した。高層部が細長い基壇型の建築物に基礎免震と中間階集中制振による免制振ハイブリッド構造を採用することで、地震時の最上階の加速度(揺れ)を一般的な基礎免震構造と比べ、約40%低減し、高層部の家具などの転倒被害を抑制する。

中間階集中制振効果の概念図

 プレミアムセイフティビルは、安全・安心・快適を実現する同社の建築コンセプト(登録商標)で、当初は免震層を2層設置する「ダブル免震」の採用を想定して検討してきたが、今回の読売テレビのような高層部が大きく揺れる「むち振り減少」が発生しやすい基壇型の建物では、中間階免震を採用するとエレベーターシャフトが通らないなどのデメリットがあることから、中間階に集中制振を併用することで、高層部の揺れを大きく低減する。これ以外にもエレベーターの縦動線を阻害せず、用途のあるフロアでの制振装置設置も可能にしている。
 病院やホテル、複合商業施設などでニーズが高まっている基壇型で特に効果が高く、今後も積極的に提案していく。
 読売テレビ新社屋の規模は、RC・S・SRC・CFT造地下1階地上17階建て塔屋2層延べ約5万1000㎡。食堂スペースとして吹き抜け構造となっている8、9階に制振装置を設置した。ことし1月に竣工、8月のグランドオープンを予定している。建設地は大阪市中央区。

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