【建設業×女性活躍】新計画策定のため委員会が初会合 課題整理し2019年内策定 国交省 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【建設業×女性活躍】新計画策定のため委員会が初会合 課題整理し2019年内策定 国交省

 国土交通省は5日、建設業における女性活躍推進に関する新計画策定のための委員会の初会合を開催した。現行計画の策定から5年目を迎えることから、各団体の成果や課題を整理し、今後の取り組みをさらに進めるための新たな計画をつくる。10月に開催する次回会合で骨子案を審議し、12月の第3回会合で新計画を策定。2020年から新計画の周知活動を始める。
 会合の冒頭、同省土地・建設産業局の小笠原憲一建設市場整備課長は「現行計画の5年間の間にできた女性活躍推進ネットワークによる横のつながりなどの財産をうまく次のステップに続けていくという意味で、きょうがスタートアップになる。皆さんの力を借りながら女性活躍の機運を高める1年間にすることが何よりも大事だ」と開催の意義を説明した=写真。
 現行計画の策定に当たった建設5団体(日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会、全国建設産業団体連合会)に加え、昨年度に発足した建設産業女性活躍推進ネットワークを新策定委員会の構成員とする。
 新計画の策定に当たっては、女性活躍推進のための取り組みをさらに全国に浸透させ、オールジャパンで建設業の女性活躍に取り組むことを念頭に置く。そのため、新計画の策定段階から各ブロックでの意見聴取会を開催。計画策定後の実行段階でも各地域で中心的な役割を担ってもらう。
 検討のスケジュールは、10日の北陸ブロック(新潟市)を皮切りに全国10ブロックで意見聴取会を開催。並行して、建設5団体以外の建設業団体や自治体(都道府県)を含む関係者を対象とするアンケートも実施する。それらの実情を踏まえて新計画の審議を進め、年内に新計画を策定する。
 現行の「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」は14年8月に策定。業界団体においては、自主計画の策定、職場環境の改善などを実施。国交省は建設産業女性ネットワークを構築し、各地の取り組みを全国展開するための支援を行っているほか、直轄工事における快適トイレの原則化など現場環境の改善に取り組んできた。
 そうした取り組みを基に、官民で目指す目標として、14年の女性技術者1万1000人、女性技能者8万7000人の計10万を、5年以内に倍増させる目標を掲げた。18年時点で技術者は1万8000人、技能者は10万4000人まで増加。技術者は倍増に近い成果が上がり、技能者については目標達成が厳しい状況だが、建設技能者の総数が減る中で女性は増加しており、一定の効果があったことが分かる。

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