滋賀県建設産業団体連合会(桑原勝良会長)は9日、大津市の夢けんプラザで「滋賀県建設産業女性活躍シンポジウム」を開いた。会員ら約110人が参加し、女性が活躍できる環境の実現などについての講演、パネルディスカッションに耳を傾けた。
冒頭、桑原会長は「人材確保や女性の活用は、日本の産業のアキレス腱であるとともに、成長に欠かせないキーワードとなっている。建設業では若い人の入職促進に全力を挙げている。まだまだ道半ばであるが、少しずつ成果も上がっている。どの産業においても、女性の仕事定着は生活との両立、職場環境の改善に直結する。簡単なことではないが、できることからやっていきたい。女性にとって働きやすい職場の整備が1人でも入職につながるよう、期待している」とあいさつした。
第2部では、小沢修司京都府立大名誉教授がコーディネーターを務め、パネリストとして松下社長、西岡真帆清水建設人事部ダイバーシティ推進室室長、奥田克実三東工業社社長、桐畑絵里たち建設建設部工務課長、由布和嘉子滋賀県副知事が登壇し、パネルディスカッションした。
桐畑課長は「自分が入社した17年前は本当に女性が少なかったが、近年見かけることが多くなった。会社の枠を超えて意見交換できる場が欲しい」と話した。
西岡室長は「経験が積めるチャンスを女性技術者にも多く与えてほしい」と経営者や管理職に呼びかけた。由布副知事も「男女同じように扱ってほしい。そして、まったく同じ条件であれば女性にチャンスを与えてほしい」と訴えた。

最後に小沢名誉教授は「女性が働きやすい職場は男性にとっても働きやすい。誰もが働きやすい職場環境を整備できれば、入職促進にもつながるだろう」と締めくくった。