【沖電気工業】自動運転用道路インフラ実用化へ 最適な設備の構築を検証する技術を開発 | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【沖電気工業】自動運転用道路インフラ実用化へ 最適な設備の構築を検証する技術を開発

 沖電気工業は、自動車の自動運転で必要になる道路インフラシステムを実用化するためのシミュレーション技術を開発した。高速道路などにおける自動運転車の合流地点で、道路に設置するセンサーなどの導入効果を事前に確認できるほか、多様な条件に応じた最適な設備の構築を検証できる。

道路インフラシステムを導入する場合

 自動運転車は、車載の自律系センサーで周囲の安全を認知・判断して走行するが、円滑に走行するためには路側センサーや路車間通信装置といった道路インフラシステムが支援する必要があるケースが想定される。特に、高速道路のインターチェンジから本線への合流地点が建造物で遮られている場合、自動運転車が本線側を走行する車両の位置や速度などを把握できず、合流のタイミング調整が難しくなる。本線を走る車両の情報を提供する新しい支援システムを検討する必要があるものの、システムの設置条件の検討や効果測定、運用の検証が課題となっていた。
 今回開発した技術では、自動運転車や混在する一般車の車両制御モデルや各種道路の上限・下限速度、路車間通信の路側機設置条件、路側センサーの設置条件などを取り込んでシミュレーションできる。
 内閣府の総合科学技術・イノベーション会議が進める「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環で実施した「実環境を想定した自動走行通信支援のメッセージセット及びプロトコルに関する調査検討」でシミュレーション技術を活用した。この成果を生かし、都市高速道路と都市間高速道路の合流モデルケースにおける車両の挙動安定化検証でも、本線車両を検知するための路側センサー、自動運転車に本線車両の情報を配信する路車間通信装置の設置条件を検討したほか、自動運転車の挙動の把握や合流地点の交通流の変化推測などの運用条件も分析した。

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