【従業員のウェルビーイング向上】スマートビル向け新サービス/OKI、丸紅NW | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

公式ブログ

【従業員のウェルビーイング向上】スマートビル向け新サービス/OKI、丸紅NW

Wellbit Officeの利用イメージ


 沖電気工業(OKI)は、スマートビルとスマートフォンを連携させて、従業員のウェルビーイングの向上を支援する新サービス「Wellbit Office」を開発した。スマートビル市場向けにクラウドサービスとして提供し、この実証に携わった丸紅ネットワークソリューションズがオフィスビル内のセンシングとソリューション化を担当して8月から販売を始める。2026年度までに年間1億5000万円の売り上げを確保したい考えだ。共に実証した鹿島がファーストユーザーとして、これを東京都港区の鹿島KIビルに導入する。

 Wellbit Officeは、OKIが開発した行動変容技術に基づいて行動の習慣化を支援するプラットフォーム「Wellbit(ウェルビット)」を利用する。建物内の階段や通路、エレベーターホール、執務室などに設置したセンサーから従業員の行動データをクラウドに収集し、独自のアルゴリズムで心理状態を推定する仕組みを導入した。

 これでタイムリーに個人に合わせた生産性向上につながる階段利用や歩行だけでなく、適切な休憩、コミュニケーションなどの健康行動を誘発するメッセージを、OKIが新開発したスマートフォンアプリ「GreenUP」で従業員に知らせることになる。

 そのメッセージには、良い選択ができるようにそっと後押しするナッジ効果を付与。さらに、従業員の健康行動に対するモチベーションの向上や健康行動の継続につなげるため、ゲーム要素を応用して意欲を高めるゲーミフィケーション機能も搭載した。

 これで従業員のオフィスビル内での健康行動の習慣化を支援。心身の健康上の問題を抱えて出勤し、パフォーマンスが上がらない状態であるプレゼンティーズムによる生産性低下の解消に寄与する。

 OKIと鹿島は、従業員の健康行動をサポートするスマートビルの実現を目指し、21年に階段利用を促す行動変容アプリの実証実験を実施。22年からは丸紅ネットワークが加わり、3社共同で開発を進めてきた。これまでの実証実験で、実験参加者の50%以上に意識変化が起こり、階段利用数が36%、歩数が11%向上したことなどを確認している。3社は今後、建物利用者の健康行動をサポートするスマートビルの実現を目指す。


【公式ブログ】ほかの記事はこちらから


建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら