【ソリューション提供へ】屋外多人数体調情報をリアルタイム収集 沖電気工業らが実証実験 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【ソリューション提供へ】屋外多人数体調情報をリアルタイム収集 沖電気工業らが実証実験

 沖電気工業(OKI)は、屋外の広い場所に分散して動き回る人の体調情報をバイタルセンサー無線ネットワークを使ってリアルタイムにモニタリングする実証実験を行い、体温・脈拍などの情報を人数や移動速度にかかわらずリアルタイムで収集することに成功した。これにより、数百人規模での運動会や遠足など、教育現場のさまざまな場面で全生徒の体調をモニタリングする運用が可能になるとしている。

ネットワーク概念図


 実証実験は、情報通信研究機構の委託研究「未来を創る新たなネットワーク基盤技術に関する研究開発」に基づき、大阪市立大学、関西大学、明治大学、ソリトンシステムズ(東京都新宿区、鎌田信夫社長)と共同で実施した。

 実験では、OKIが開発したバイタルセンサー無線ネットワークを使い、学校施設の運動場を想定した屋外のグラウンドで、68人の被験者が150個のセンサーを両腕につけて運動してもらい、各自の体温と脈拍などを90%以上のデータ収集率で得られることを確認した。ライセンス不要な920メガヘルツの電波周波数帯を利用することで、低コストでのネットワーク構築も可能とした。

 従来の引導中の人間から体調情報を計測し、リアルタイムにモニタリングするシステムは、運用コストの高さに加え、通信距離の制約や利用可能な人数が数十人程度と限られていることから用途も限られていた。

 OKIは今回の結果を基に、教育や建設などさまざまな現場向け体調管理ソリューション提供を目指す。



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