五輪に向けて東京の現場を学生が彩る--。全国建設業協同組合連合会(青柳剛会長)は23日、学生を対象にした「仮囲いデザインコンテスト」を開催すると発表した。最優秀賞に選ばれた作品は、東京を代表する超高層建築現場の1つ、東京駅前常盤橋プロジェクトA棟新築工事の仮囲いに実装される。
同日の応募登録開始に合わせて、東京・霞が関の国土交通省内で記者会見した青柳会長は「東京駅のすぐそばの工事中プロジェクトで、学生のみずみずしい感性で考えられたデザインが実現する。(建設業の)誇りや魅力、やりがいにもつながっていくと思う」と話した。
審査委員長を務める建築家の古谷誠章早大教授は、コンテストのデザインテーマである『工事中と人々を結ぶインターフェイス』の趣旨を説明し、「わくわくを外から感じられるようなアイデアを期待している」と述べた。
コンテストの参加資格は大学、専門学校、高校などの学生による3人以上のグループで、指導教員のサポートがあること。応募登録は12月17日まで、作品提出は2020年1月28日まで受け付ける。2月5日に1次審査結果を発表し、同25日に公開プレゼンテーションと2次審査結果の発表を行う。最優秀賞には50万円、優秀賞には25万円、入選作品には5万円を贈呈する。
今回のコンテストは、実際に採用される工事現場があらかじめ決まっていることがポイント。常盤橋プロジェクトA棟新築工事の施主の三菱地所と、施工者の戸田建設の協力を得て実現した。審査に当たっては、実装することを踏まえ、アイデアの独創性などのほかに、コストの妥当性も評価する。