【建設業の担い手確保へ】厚労省が「かながわクレーン塾」第13期訓練生の訓練状況を視察、意見交換 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【建設業の担い手確保へ】厚労省が「かながわクレーン塾」第13期訓練生の訓練状況を視察、意見交換

 厚生労働省は12日、全国クレーン建設業協会神奈川支部(斉藤恒四郎支部長)による「かながわクレーン塾」(塾長・内田靖夫神奈川建設重機協同組合理事長)の実機訓練を視察した。厚労省人材開発統括官付若年者・キャリア形成支援担当参事官付企業内人材開発支援室の福岡洋志室長らが訓練場所の昭和シェル石油内・大京建機モータープール(川崎市)を訪れ、第13期となる訓練生の訓練状況を視察後、訓練生を交えた意見交換会を開いた。
 かながわクレーン塾は、2019年度で終了する建設労働者緊急育成支援事業を活用し、職業訓練や就職支援を無償で行っている。首都圏だけでなく、全国各地から毎回定員を超える応募があり、人気を博している。
 福岡室長は「建設労働者緊急育成支援事業の大きなポイントは出口一体型で就職まで結び付けること」と、建設業の担い手確保に寄与する同事業の意義を説明した上で、20年度予算の概算要求に盛り込んだ建設労働者緊急育成支援事業の後継に当たる建設業労働者育成支援事業と短期資格等習得コースに触れ、「短期資格等習得コースは就職氷河期世代(35歳から40代後半が目安)向けで、建設だけでなく、運輸、農業なども対象となる。ただ、それでは若者や高年齢の方がこぼれてしまうため、建設のみ、建設労働者緊急育成支援事業の実績を踏まえ、同コースとは別に建設業労働者育成支援事業を別枠で概算要求している」と説明した。
 実機訓練では、普段は100tクレーンを操る女性オペレーターの小嶋千晶さん(大京建機)が指導員補助として参加し、青森県八戸市から入塾した訓練生の大浦幸代さんを指導した。大浦さんは「現場に近く、いろいろなところで学べるかながわクレーン塾を見つけて応募したら合格した。資格を取るだけでなく、企業の方々と話す機会もあり、教習所よりもいい」と素直な感想を述べた。
 小嶋さんは「いまは現場に女性がいるのは当たり前になってきている。女性オペレーターは少ないが、設備も整っているところの方が多く、職人さんたちも優しいし、やりがいのある仕事なので、怖がらずに挑戦してほしい」と女性の入塾に期待を寄せた。

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