【クレーン塾】オペレーター育成ターンに! 教習所設立とシミュレーション・マシン開発構想を具体化へ | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【クレーン塾】オペレーター育成ターンに! 教習所設立とシミュレーション・マシン開発構想を具体化へ

 神奈川建設重機協同組合(内田靖夫理事長)と全国クレーン建設業協会神奈川支部(斉藤恒四郎支部長)は2017年度、「クレーン・トレーニングセンターの設立」と「移動式クレーン車シミュレーション・マシンの開発」の2つの新規構想の具体化へ動き出す。かながわクレーン塾などで優良クレーンオペレーターの確保策が軌道に乗ってきたため、“育成”に向けて次のステージへと進む。
 両団体などは、15年からクレーン塾の取り組みを開始した。当初は建設業界内の他の職種と同様に高齢化などの問題に直面していたが、これまでに78人(うち女性4人)が卒塾し、約8割超が建設業界に就職した。同塾や県内工業高校への出前事業なども着実に成果として実を結び、担い手確保で好循環を生み出す仕組みをつくることができた。
 次のステージとして担い手を育成できる環境の構築を目指す。同塾は約1カ月の間に業界の基礎知識から大型特殊、移動式クレーンの免許取得などに取り組むが、一人前のオペレーターとして欠かせない一般道の走行能力などはさらなる訓練が必要になるという。このため、2つの新規構想を具体化し、新人を受け入れることが難しい中小企業などに対してもフォローできる体制を整える。
 中長期的な計画となるトレーニングセンター設立は移動式クレーンの教習所、シミュレーション・マシンの開発はメーカーなどにそれぞれ協力要請する。また、躯体系のトレーニングセンターを持つゼネコンへの視察、運営方法のヒアリングなどにより、具体的な実行案を策定する。
 両団体は担い手不足解決に向けたひとつのロールモデルとなるクレーン塾で引き続き全国からの支援要請にも応えつつ、確保した人材の育成についても積極的な事業展開を図る考えだ。

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