仙台市が、震災復興計画に基づく津波への“多重防御の要”として整備を進めてきた東部復興道路主要地方道塩釜亘理線外(かさ上げ道路)が11月30日に開通した。
開通したのは同市宮城野区蒲生字東城道田の七北田川から若林区藤塚字一本松の名取川に至る全長10.2㎞。海岸堤防と防災林に続く津波の減災機能と内陸側の既存集落や防災集団移転先の安全確保を図るため約6mかさ上げした。盛土量約160万m3のうち、約40万m3は震災で発生したがれきと津波堆積土砂の混合土を活用している。
震災遺構荒浜小学校で開かれた開通式には設計や施工に携わった30社の代表者らを含む関係者約130人が出席。冒頭、あいさつに立った郡和子市長は「多重防御の要となる命の道、命の防波堤であり、後世までこの地を訪れる人に教訓を伝えるシンボルとしての役割が期待される」と力を込めた。
小高睦建設局長の事業経過の報告に続いて、来賓の英直彦宮城復興局長と和田政宗国土交通大臣政務官兼内閣府大臣政務官らが祝辞を述べたほか、地元中学生が期待の言葉を語った。
この後、関係者によるテープカットとくす玉開披に続き、郡市長らが通り初めした。
施工関係企業は次のとおり。
▽赤坂建設▽旭イノベックス▽泉工務店▽栄喜工業▽奥田建設▽奥山工業▽オリエンタル工業▽河北建設▽木皿建設▽協立産業▽交通施設工業▽後藤工業▽伸和興業▽鈴木建設▽セフテイライン▽仙建工業▽泰誠機械工業▽高工▽千田建設▽東北三恵▽日建工業▽日啓工業▽橋本店▽長谷川建設▽東日本コンクリート▽広瀬組▽深松組▽復建技術コンサルタント(道路詳細設計)▽三善測量(同)。