【革新的技術の導入・活用】技術コンソーシアム 高度な品質管理とCIMモデルの連携を検討中 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【革新的技術の導入・活用】技術コンソーシアム 高度な品質管理とCIMモデルの連携を検討中

 大成建設など7社で構成する技術コンソーシアムは、政府の官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)を活用した国土交通省の「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」で「クラウド上で共有した動画を含む生コン情報のCIMモデル連携」に取り組んでいる。国土交通省近畿地方整備局の発注工事となる天ヶ瀬ダム再開発流入部本体3期工事で、生コン情報を電子化・共有化する2018年度の取り組みをベースに、品質管理を高度化し3次元の構造物CIMモデルへの統合手法を検討している。

シュート流下画像を測定しスランプをリアルタイムに判定

 18年度は、生コンJIS(日本産業規格)伝票を電子化し、コンクリート打ち込みの進行状況や品質管理データなどを供給者・施工者・発注者の3者で共有した。その結果、生コン車の到着予測が可能となった。連続的なポンプ打設ができ、打設現場で作業時間を最大20%短縮できることを実証した。
 19年度に採択されたCIMモデルとの連携では、構造物の位置情報の取得と、単位水量とスランプの全数連続測定による品質管理の高度化などを検証している。構造物の位置情報取得には、施工時の打ち込み位置情報が自動的にできる手法として、RFIDタグを使い、作業員の移動履歴を計測し、この記録から打設場所を特定できるプログラムを作成した。
 単位水量の測定では水分計と密度計により単位水量変化をクラウドに送信しているが、連続測定値を参照することで、単位水量とスランプの変動がともに小さくなる効果があるとを確認した。
 このほか、クラウド上で動画の転送を双方向化、監督員の承認機能も新たに追加した。
 コンソーシムには大成建設、成和コンサルタント、横浜国立大学、ソイルアンドロックエンジニアリング、パナソニック・アドバンストテクノロジー、エム・エス・ティー、応用技術が参画している。

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