【芸術の力で建設業の魅力発信】福島県土木部の維持管理シンポジウムで 写真家・山崎エリナ氏が講演  | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【芸術の力で建設業の魅力発信】福島県土木部の維持管理シンポジウムで 写真家・山崎エリナ氏が講演 

 インフラメンテナンス現場の撮影で注目されている写真家の山崎エリナ氏は1月30日、福島県土木部が郡山市内で開いた「持続可能な地域インフラの維持管理のあり方を考えるシンポジウム」で講演し、外部から見た建設現場の印象や魅力などを語った。会場には定員を上回る約220人の参加者が詰めかけ、山崎氏の活動に対する関心の高さを示した。
 寿建設(福島市)の森崎英五朗社長との対談形式で行われた講演では、森崎社長が山崎氏に写真撮影を依頼した経緯やその後の取り組みなどを紹介した。
 この中では、山崎氏が最初に撮影した除草現場の写真について森崎社長が「誰でもできる目立たない仕事だと思っていたが、写真ではみんながヒーローに見えて驚いた」と話すと、山崎氏は「わたしにとって一つひとつが発見であり、驚きで、魅了される要素が満載の現場だった」と振り返りつつ「撮影で大切にしているのは一瞬の感覚。ときめいた瞬間を大事にしている。専門家ではないからこそ見える視点があり、構造物より現場で働く人の格好良さ、真剣に向き合う熱量が魅力で、その瞬間を逃したくないという思いで撮っている」と語った。
 また、山崎氏が各地で行われている写真展でのエピソードについて「来場者からは『道路工事の看板を見たら感謝したい』『支えてくれる人がいることに感動した』『写真から働く人たちの誇りを感じる』といった声が多かった。土木のことはまったく知らないという女性が写真を見て号泣し、わたしももらい泣きしてしまうという不思議な現象も起きた」などと紹介。森崎社長も「芸術の力の凄さをまざまざと見せつけられた」とその訴求力に言及した。
 これを受けて山崎氏は「写真はインフラメンテナンスをもっと理解してもらい、その大切さを知ってもらうためのツールになるのではないか」と、社会にアピールするツールとしての写真の有用性を指摘した。

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