東京地下鉄は、ベイシスコンサルティングと東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センターの協力を得て、非GPS(全地球測位システム)環境となるトンネル検査でのドローン運用を6日から開始する。半蔵門線を対象とする。あわせて、本郷飛行機と共同で自律飛行型ドローンの開発にも着手する。
半蔵門線の検査は、開口部や立坑、トンネル上部を対象に実施する。
あわせて開発する自立飛行型ドローンは、画像認識技術やAI(人工知能)技術を使い、GPS電波が届かない地下空間で、機体から撮影した画像を処理して壁や壁面の特徴を抽出・追跡し、ドローンの姿勢変化や移動距離を計算する技術を使い、操縦者がいなくても飛行することを目指す。高速画像処理技術を使い、障害物の多い空間の状況を認識して障害物との衝突を避けながら、自ら飛行計画を設計できる技術の開発も進める。鉄道施設の点検検査のさらなる効率化や巡回警備への適用も検討する。将来的には、ドローンだけでなく、取得したデータを処理し、業務に組み込むまでの工程の研究開発にも取り組む。