【応用地質ら】車止めに冠水センサ機能を付加 身近なインフラで防災モニタリング実現へ | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【応用地質ら】車止めに冠水センサ機能を付加 身近なインフラで防災モニタリング実現へ

 応用地質は24日、サンポール(広島市、山根以久子社長)、ユアサ商事と冠水センサ付きボラード(車止め)を共同開発し、京都府福知山市で実証試験を開始したことを明らかにした。大型台風や局地的豪雨などによる水害が年々頻発化・激甚化する中、街中に多数設置されているボラードを活用して身近な危険個所の冠水状況を早期に検知し、初動対応のリードタイムを確保することで、浸水対策や安全な避難、施設の利用規制などの措置を迅速に展開できるとしている。

実証試験中の冠水センサ付きボラード

 実証試験は、福知山市の協力のもと、同市字堀地内に冠水センサ付きボラードを設置。2021年3月までの約1年間にわたって冠水検知時の情報通知や維持管理などのオペレーションについて検証する。
 気候変動に伴う気象災害の狂暴化を踏まえ、国や自治体は水害の危険を及ぼす河川の監視対象を、大規模河川から中小河川へと拡大することを表明しているが、その監視体制の整備・普及には相当な時間がかかることが予想されている。
 特に都市部の水路や用排水路、下水管路など、内水氾濫や道路冠水の発生源となる身近な危険個所についてのモニタリングのための環境整備は立ち遅れているだけに、既に社会インフラとして定着している車止めを活用した防災モニタリングを実現することで早期の効果発現が期待される。
 
 
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