【高松建設ら】タイル落下を未然に防ぐ 壁面走行ロボットによる外壁点検システムを共同開発 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【高松建設ら】タイル落下を未然に防ぐ 壁面走行ロボットによる外壁点検システムを共同開発

 高松建設、青木あすなろ建設、非破壊検査の3社は「壁面走行ロボットによる外壁点検システム」を共同開発し、8月から実際の建物で運用を開始する。設置・操作が簡便なロボットによって、ビルの外装検査を効率化・高精度化し、外装タイル剥離事故の防止に活用を見込む。
 建築基準法では、ビルなどの特殊建築物の所有者・管理者には外壁検査が義務付けられている。従来の外壁検査は建物に足場を架設するか、ゴンドラやロープで技術者をつって壁面全体を打診し、異常音がしないか確認する方法で、コストや工期などの負担が大きい。
 今回のシステムでは、ロボットが空気を吸引する「バキュームチャンバー」によって壁面に吸着しながら、ローラーの回転によって壁面を走行する。ロボットには打診測定器やカメラを搭載し、打診・タイル剥落・クラックなどの検査を行う。正確な劣化位置をデータ化し、パソコンで外壁面の劣化状況を図示化する。改修履歴と合わせデータを保存し、建物の維持管理計画に活用できる。
 ロボットは長さ610mm、幅533mm、高さ440mm、重量30㎏程度と小型で、設置や操作も簡単なため、比較的小規模な建物や隣地境界と空きの少ない建物の検査に適している。

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