YKKAPは、防火・準防火地域が多く分布する関東・関西・中部などの大都市圏で樹脂窓の高断熱化を本格化させる取り組みを進める。その一環として、耐熱・断熱・防火性能を同時に備えた高性能トリプルガラス樹脂窓「APW430防火窓」を20日に発売する。同製品を含めた「APW430」シリーズの売上目標は、2020年度に30億円とした。
同社は高断熱性能なトリプルガラスを採用した「APW430」シリーズを発売し、北海道を中心とした寒冷地の住宅の高断熱化需要に対応することで、樹脂窓の普及を進めてきた。しかし従来の樹脂窓は、住宅防火設備として防火窓が必要になる防火・準防火地域においては採用できなかった。
「APW430防火窓」は、こうした地域での戸建て住宅に対応し、法律で定められた20分間の遮炎性能を有する防火設備(EB)の国土交通大臣認定を取得している。トリプルガラスのうち中央のガラスに耐熱強化ガラスを採用しつつ、フレームに高断熱樹脂を用いることで、防火・耐熱・断熱性能を高め、視界を妨げるガラスの網目をなくして眺望性も確保した。防火性能は、耐火建築物・準耐火建築物にも使用できる。
これにより、従来は防火性能が確保できないため住宅の開口部設計にトリプルガラス樹脂窓を採用できなかった地域の需要に対応する。同社は、関東・関西・中部などの大都市圏では、約2割の窓が防火窓である必要があるとして、新製品でその需要に対応する。
メーカー希望小売価格は、幅640mm×高さ1170mmで14万4000円(ガラス込み、税・現場搬入費・取付費別)。