【安藤忠雄展】100超の模型展示、自ら空間デザイン 9/27から新国立美術館で | 建設通信新聞Digital

4月24日 水曜日

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【安藤忠雄展】100超の模型展示、自ら空間デザイン 9/27から新国立美術館で

 建築家、安藤忠雄氏の半世紀に及ぶ挑戦の軌跡と未来への展望に迫る展覧会「安藤忠雄展-挑戦-」が今秋、東京都港区六本木の新国立美術館で開催される。その記者発表式が12日に同館で開かれ、安藤氏が自らの建築設計活動を振り返りながら、概要を紹介するとともに、「建築の持つ生命力を感じてほしい」などと思いを語った=写真。
 安藤氏は、「建築の面白さは体験することにある」との思いから「1分の1縮尺で光の教会をテラスにつくる。単に形だけではなく、重さや手ざわりなども感じてもらうため、本当のコンクリートを打つ」とした。さらに初期の代表作から近作まで100を超える住宅作品の模型を展示することに「自分たちの生活文化をしっかりと踏まえて勉強してもらいたい」「いままでの建築を通して未来を考えるようにしたい」などと語ったほか、「自由と勇気を持って生きる」「社会を見据えながら社会に何ができるか考える」ことの大切さを強調した。
 展覧会では、「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」の6つのセクションに分けて、安藤氏の人物像に迫りながら、過去・現在・未来を紹介する。模型やスケッチ、ドローイングなど総計200点余りの設計資料が展示される空間デザインも安藤氏の手によるものだ。ギャラリートークも「30回ぐらいやりたい」としている。会期は9月27日から12月18日まで。毎週火曜日は休館。
 この日の発表式で主催者を代表してあいさつした同美術館の青木保館長は「ジャンルにとらわれず日本を代表する文化、創造者の展覧会をやりたいと思っていた。開館10周年の記念すべき年に新しい試みである安藤忠雄展を開催できることは光栄だ。海外からもたくさんの問い合わせが来ている。ぜひアジアや欧米などで世界巡回展を当館の企画として実現したい」と語った。

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