【"何度も行きたい"特別な場所に】2025年日本国際博覧会協会 プロデューサーが決意表明 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【“何度も行きたい”特別な場所に】2025年日本国際博覧会協会 プロデューサーが決意表明

 2025年日本国際博覧会協会は13日、オンラインによる理事・プロデューサーの意見交換会を開いた。吉村洋文知事ら各理事からプロデューサーに激励の声が寄せられ、プロデューサーが万博成功に向けた決意を表明した。新型コロナウイルス感染症により世界が様変わりしていることを認識した上で、これまでの万博とは一線を画した大阪・関西万博を目指し、一致協力することを確認し合った。

 意見交換会は、初めに各理事がそれぞれの職場などからリモートで万博への思いやプロデューサーへの激励を語った。その後、同一の会場からプロデューサーが抱負や決意を語り、今後の展開イメージなどを説明した。

 理事は深野弘行関西経済同友会代表幹事、吉村知事、松井一郎大阪市長、高橋政代ビジョンケア社長、池坊専好池坊華道会副理事長、松本正義関西経済連合会会長、尾崎裕大阪商工会議所会頭が参加した。

 吉村知事は「こじんまりとまとまったり、失敗を恐れたりと役所じみた万博ではなく、とがった、ワクワクするような万博にしてほしい」と要請した。

 松井市長は、「万博会場への来場者は2800万人を予定しているが、世界中の人がオンラインで会場を体験できるようにしたい」と述べた。

 松本会長は「万博開催に向けた思いは変わらないが、コロナの影響が25年にどうなっているのかを考慮し、制度設計を含め、明確なアイデアを持ちながらアジャストしてほしい」とコメントした

 これら激励を受け、会場デザインプロデューサーに就任した建築家の藤本壮介氏は「会場デザインは各プロデューサーが活躍できる舞台をつくるという面があり、リアルとバーチャルで訪れた人の新しいコミュニケーションの場をデザインしていくという意味合いもある。訪れた人の記憶に残る風景をつくり、何度でも行きたいと思えるような特別な場所にしたい」と思いを語った。

 会場運営を担当するプランナーの石川勝氏は「テクノロジーを活用して来場者の負荷を減らしたい。過去の博覧会は大企業が華やかなパビリオンを出展するイメージが強いが、大阪・関西万博では規模が小さくてもすごい技術を持っている企業が出てこられるような枠組みをつくりたい」との考えを示した。

 石黒浩大阪大栄誉教授は「大きなレガシーを後世に伝えたい」、宮田裕章慶應義塾大教授は「世界の未来はここから変わったといえるような万博を目指す」、メディアアーチストの落合陽一氏は「人間とロボット、人間と技術環境との関係性などをどうやって展開していくかの契機にしたい」とそれぞれ抱負を語った。

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