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2025年日本国際博覧会協会は28日、東京都中央区のコングレスクエア日本橋で未来社会ショーケース事業・フューチャーライフ万博「未来の都市」に協賛する12者の展示内容の全貌を初公開した。協会主体の「共通展示」と協賛12者が主体の「個者展示」で構成し、三つの展示ゾーンを巡りながら15アトラクションを体験できる。記者発表には現地約100人、オンライン約140人の報道関係者が参加するなど万博最大級のパビリオンとして注目を集めた。
協会企画局の河本健一局長は「本日の発表会では、12者がそれぞれの知見・発想を生かした五つの分野ごとのプログラムの概要を初めて発表する。多くの皆さんに万博会場に足を運んでほしい」とあいさつした。続いて、「未来の都市」プロジェクトのクリエイティブディレクターを務める古見修一SD代表取締役がパビリオンの概要と魅力を紹介した。
協賛12者は次のとおり。
▽日立製作所▽KDDI▽川崎重工業▽商船三井▽関西電力送配電▽日本特殊陶業▽日立造船▽IHI▽神戸製鋼所▽青木あすなろ建設・コマツ▽CPコンクリートコンソーシアム▽クボタ。
◇未来の水中工事を世界に/青木あすなろ建設とコマツ
青木あすなろ建設とコマツは、2025年大阪・関西万博で「未来の水中工事」をテーマに展示する。1970年大阪万博の翌年に誕生した水陸両用ブルドーザーが時代を超えて、水中施工ロボットへと進化し活躍する姿を紹介。激甚災害が頻発化する中で、自動制御・ICT機能を活用した遠隔操縦により誰もが活躍し、命や暮らしを守れる未来の水中工事を日本から世界に発信する。
会場では大型スクリーンでの3編のショートムービーの上映やコンセプトマシンの巨大模型の展示、3Dディスプレーによる水中での体験演出など、リアル感やワクワク感に満ちた展示で来場者を迎える。
青木あすなろ建設大阪本店の浦田隆司技術担当部長は「コマツは71年にラジコン操縦の水陸両用ブルドーザーの量産を開始し、青木あすなろ建設は現在も5台所有しており、1200件の水中工事で施工技術を蓄積してきた。両者はこれまでの知見を生かし、水中施工ロボットの実証を進めている」と取り組みを説明。「防災、自然再生など地球温暖化から命や暮らしを守る未来の水中工事はもう目の前だ」と呼び掛けた。
◇エアシップで未来を滑空/CPCC
安藤ハザマが幹事を務めるCPコンクリートコンソーシアム(CPCC)は、2025年大阪・関西万博の未来社会ショーケース事業・フューチャーライフ万博「未来の都市」における展示概要を明らかにした。廃棄されるコンクリートを徹底的に循環活用しつつ、CO2を製造時から建設後も大量に吸収し、封じ込める技術をアピールする。
展示コンセプトは「CPコンクリートが実現する『未来の都市』」、展示テーマは「The Journey of Possibilities!可能性の旅へ!」。
来場者はエアシップに乗って、地球温暖化の危機を乗り越えた未来と、地球温暖化が進んだ未来を滑空しながら、地球を救う鍵は“CPコンクリート”であることを体感できる。
ストーリー性を重視してドラマチックに描くことで、全ての来場者の心を引きつける。案内役はAI(人工知能)が担当し、実際のCPコンクリートでつくられた椅子に座りながら新素材を身近に感じてもらう。
CPコンクリートコンソーシアムを代表して安藤ハザマコーポレート・コミュニケーション部の川井真理広報グループ主任は「実際に見て、触って、未来の姿を想像してほしい」と述べた。