東京都大田区と東急が住民らと取り組む「池上エリアリノベーションプロジェクト」が結実し始めた。8、9月に、地域の空き施設をリノベーションした物件が相次いで開業を迎える。地元の若手事業者に向けたまちづくり勉強会や、エリア内の公園の魅力を見直すワークショップなども定期的に開かれている。引き続き、空き家、空き店舗などの遊休不動産や公共施設を活用した“まちの人が主役になる”まちづくりを進めていく方針だ。
池上エリアを中心とした若手事業者の有志が集まるまちづくり勉強会は、区と東急が主催している。地域ファンド、事業承継、ウィズコロナ、地域通貨などをテーマに、19年11月からこれまでに4回開いた。
また、2月18日には区が本門寺公園(池上1-11)の将来活用検討に向けたワークショップを主催した。地域住民など約30人が参加して、“公園の魅力再発見”をテーマに討議した。
池上エリアリノベーションプロジェクトは、19年3月6日に区と東急が締結した「地域力を活かした公民連携によるまちづくりの推進に関する基本協定」に基づく初弾の取り組み。駅舎を建て替えた池上線池上駅から、本門寺に至る参道を中心としたエリアが対象だ。区の担当者は東急との連携で「公共施設の活用などを考える上で、行政にはないアイデアや知見をいただいている」と語り、若年層の住民や事業者にアプローチできる同プロジェクトを引き続き推進していく考えだ。