【2021年から本格展開】日綜産業・システムつり足場 リニューアル市場にらみ軽量化を実現 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【2021年から本格展開】日綜産業・システムつり足場 リニューアル市場にらみ軽量化を実現

 日綜産業(小野大社長)は、先行床施工式フロア型システムつり足場クイックデッキの軽量版「クイックデッキライト」を開発した。拡大するリニューアル市場に狙いを定め、安全性や快適性を維持しながらアルミ素材の全面採用により軽量化を実現した。2021年の本格展開を目指している。

小野社長


 軽量版は先行床施工式の組み立て方法や隙間・段差のない安定した作業床、広いチェーンピッチによる快適な作業空間の特長はそのままに、アルミ素材の採用などによって35%の軽量化を実現。積載荷重も従来型足場やほかのシステム型つり足場を上回る1㎡当たり200kgを確保した。

 接続用ジョイストを使用することで、従来型と軽量版をあわせて使用することもできる。軽量性と簡便性を高めたことで従来型と比べ「施工性は2割以上向上する」(渡辺暁伸常務取締役エンジニアリング本部長)という。

 滋賀県東近江市の同社八日市事業所で開いた「第3回全国クイックデッキホルダー会議」で初披露した。クイックデッキを保有し、実際に現場で使用している施工会社61社の関係者が集まった。参加者たちは同社社員によるデモンストレーションなどを見学して軽量版の足場に上がるなど、高い関心を示していた。

 クイックデッキは14年の発売から橋梁土木や鉄道、大型建築工事など約1000件の現場での採用実績がある。一方で、「1㎡当たり350kgに対応する高い積載能力であるがゆえに、橋梁の塗装工事や軽微な補修工事などではあまり必要とされてこなかった」と小野社長は軽量版開発の背景を説明する。

 小野社長は「軽くて扱いやすく、価格面でも訴求性を高めた。軽量バージョンの登場で、職人の高齢化や熟練工不足が顕著な建設業界でより求められる製品になった」とし、国土交通省や道路会社などの大規模修繕工事が本格化する中で、製品のさらなる市場拡大を目指す。

クイックデッキライトのデモの様子

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